発表された候補者のなかには、日本のアニメ監督の宮崎駿さんの名前も挙げられている。宮崎駿監督がノミネートされたのは監督でなく、脚本家としてである。 2012年にGKIDS配給で米国公開した『コクリコ坂から』が、最優秀脚本賞(Writing in an Animated Feature Production)の候補6作品のひとつになっている。 ノミネート対象は、宮崎駿さん、伴に脚本を担当した丹羽圭子さん、それに英語の脚本を手がけたKarey Kirkpatrickさんである。 他のノミネート作品は、『パラノーマン ブライス・ホローの謎』、『The Pirates! Band of Misfits』、『フランケンウィニー』、『メリダとおそろしの森』、 『シュガー・ラッシュ』と話題作が並ぶ。これ以外には日本作品からのノミネートはなかった。
注目されることの多い最優秀長編アニメーション部門では、8作品が選ばれた。『メリダとおそろしの森』、『フランケンウィニー』、『モンスター・ホテル』、 『パラノーマン ブライス・ホローの謎』、『不思議の国のガーディアン』、『The Pirates! Band of Misfits』、『The Rabbi's Cat』、『シュガー・ラッシュ』である。 ディズニーとピクサーのふたつスタジオを持つディズニーから『メリダとおそろしの森』、『フランケンウィニー』、『シュガー・ラッシュ』の3作品と勢いがある。 全体でも33ものノミネートを獲得している。 かつては選考方法と受賞結果に不服としてアニー賞をボイコットしたこともあるディズニーだが、2012年は、ディズニー時代を感じさせる。
一方で、ドリームワークス・アニメーションは、テレビシリーズ『ヒックとドラゴン: Riders of Berk』が10部門ノミネートと高い評価を受けている。 全体では26のノミネートとなった。 また、ソニー・ピクチャーズが、『モンスター・ホテル』、アードマン・アニメーションとの共同製作『The Pirates! Band of Misfits』を中心に 過去最高の16のノミネートとなった。 また、メジャー以外でも、GKIDSが『コクリコ坂から』以外にも、『THE RABBI’S CAT』、『ZARAFA』を各部門に送り出し、引き続き独立系映画の配給会社として 存在感を見せている。