2011年9月29日〜10月2日の4日間、2年ぶりにローマの日本ポップカルチャー紹介イベントROMICSに参加してきた。
私のアニメ文化外交のスタートは、2007年12月のプラハ(チェコ)、ミラノ(イタリア)、ボローニャ(イタリア)、
ローマ(イタリア)と周ったときにさかのぼる。
ローマで「日本のアニメは好きですか?」という私の質問への、「僕たちは日本のアニメで育っているんですよ」と、
そんな当たり前のことを聞くなと言わんばかりの回答は、私がアニメ文化外交の航海に乗り出す大きなきっかけとなった。
.▲11万人の動員。土日は歩くのも大変。. このとき、在ローマ日本大使館で紹介されたのが、ROMICSの主催者だった。
ローマにアニメを紹介するビッグイベントがあるんだ!
パンフレットを見せてもらったときの衝撃はいまでもよく覚えている。イタリアは若いころ何度かプライベートで訪ねていた。
テレビで日本のアニメが流れていたり、駅の売店で「めぞん一刻」が売られているのを見て驚いたことがあったが、
そんなレベルの話ではどうやらなさそうだと瞬時に理解したからだ。
2010年は中国重慶のアニメフェアに参加していたため参加できなかったが、2年ぶりにゲストして招かれたROMICSは規模が
さらに大きくなっていた。私が参加した2009年は7万5000人の動員だったが、2010年は11万人。ローマ空港近くのコンベン
ションセンターを使った会場で使用するホールも1つ増えていた。
.▲「古代くーん」と呼びかけると、ヤマト式敬礼で返答してくれた。.....▲懐かしのアニメから最新の作品まで、
まるでアニメの歴史の博物館状態.今年のROMICSで個人的にいちばん印象的だったことは、ひとりで来ている40代、50代と
思われる男性がずいぶんいるなあということだ。2年前はそういう印象はなかった。
若者がアニメやマンガ、コスプレで盛り上がるのを、オジさま世代も我慢できなくなったのだ! オレたちも混ぜろ!
きっとそうに違いない。
それは、つまるところ、それだけイタリアに古くから日本のアニメが浸透していたということでもあるのだ。
私の友人にも、「野球狂の詩」を愛してやまないイタリア人がいる。
「UFOロボグレンダイザー」「宇宙海賊キャプテンハーロック」「銀河鉄道999」「うる星やつら」といったアニメで育った
世代が、若者と混ざって日本ポップカルチャー紹介イベントを楽しむ光景は、とても素敵だった。
相変わらずのことなのだが、残念でならないのは、この場に日本人の姿をまったく見ないこと。
. ローマは世界に冠たる観光の街である。初めてこの地を踏んだ人は、私もそうだったが、街中が遺跡なことに心の底から
驚く。
そんな街から電車で2,30分の場所でROMICSは開催されているのだ。しかも、9月末という観光シーズンのど真ん中に。
ローマを旅行するなら、ぜひROMICS開催に合わせて。世界を周る旅人として、強くお薦めする。
私も、今回ももちろん、帰国日、空港に向かう直前まで、何度訪問しても圧倒されるサンピエトロ寺院を訪ねたり、
ローマ1と現地の人が薦めてくれたジェラートを食べて過ごしたのだった。
http://asianbeat.com/ja/jpopculture/jpc037.html