地域限定で活動したり、地元の特産物を宣伝したりするなど、地方色を前面に押し出す
「ご当地アイドル」が各地で花盛り。県内でも2組が活動中だ。ステージで笑顔を振りまく
女の子たちや運営側の思い、そして「オタ」と自称するファンの表情を追った。
●とちおとめ25 「売れても県内で」
「それではここでクイズです。栃木県民の日は、何月何日でしょう?」
11月中旬、JR宇都宮駅前の大型商業施設の屋上にあるステージであった
「とちおとめ25」の有料ライブ。MCでメンバーの一人が観客席に問いかけた。
県内の農産品のPRを目的に、県内各地の産業まつりなどに出演を続ける。
初ステージは昨年10月、上海万博だった。万博限定のユニットとして
「チラシや試食品を配るより、日本が誇るアイドルの形の方が印象に残りやすいはず」と
オーディションやスカウトでメンバーを集めた。
3日間で計12回、スーパーなどで流れる県産イチゴのPR曲「イチゴノキモチ」や
「餃子(ギョーザ)の町の女の子」などを歌った。毎回千人近い聴衆の前でスポットライトを
浴びたメンバーは「万博後も続けたくなった」と口をそろえる。
現在は9人で平均年齢16歳。最年長のあい(21)は事務員の傍ら、中高生中心のグループを
まとめる。以前は映画などに端役で出演していたが「栃木を離れたくなかった。
将来は県内のミスや観光大使を務めて結婚したい」。一方、高校3年のかりん(18)は
「芸能界に絶対入る。とちおとめを続けながらオーディションを受けて、将来は個性派女優に」と
野望に燃える。
夏にはオリジナル曲2曲も完成。今月27日に東京で開催されるご当地アイドルナンバーワン決定戦
「U・M・Uアワード」の出場10組にも選ばれた。昨年の第1回大会で優勝した新潟産ネギのPRユニット
「Negicco(ネギッコ)」は、全国CDデビューを果たし、知名度が大きく高まった。
「でも、僕らはメジャーになっても栃木にいるつもり。東京からお客を集めて、街を活性化させたい」と、
マネジャーの新野忠治(36)は話す。県外での仕事は、県産食品のPRイベントに限り
「ご当地アイドル」の枠を守る。「ビジネスとしては赤字だけど、栃木に対する投資なんですよね」
●T!P 「1位狙い東京へ」
10月にデビューした6人組「Tochigi Idol(Unit) Project」
(栃木アイドルユニット計画)、略して「T!P(ティップ)」の目標は、オリコン1位を取ること。
だから東京で月に約15本のライブをこなす。
【写真】
http://mytown.asahi.com/tochigi/k_img_render.php?k_id=09000001112030004&o_id=3844&type=kiji 【asahi.com】
http://mytown.asahi.com/tochigi/news.php?k_id=09000001112030004