著名な漫画家や作曲家、クリエーターらを招き、市民と交流するイベント「eAT(イート)金沢」が
4、5日、金沢市内で開かれた。
eATは「エレクトロニック・アート・タレント」の頭文字。伝統工芸を育んた街・金沢から新たな芸術、
産業の創造と人材育成をめざそうと市が15年前に始めた。先進的な活動をするクリエーターに
名人賞を贈呈し、第一線で活躍する作家たちを招くセミナーも開かれるイベントだ。
今年の名人賞は建築家・デザイナーの鄭秀和(てい・しゅうわ)さんが受賞。4日、同市高岡町の
市文化ホールで授賞式があった。
5日は同市大和町の市民芸術村パフォーミングスクエアで、「メイド・イン・ジャパン」をテーマに
三つのセミナーがあった。漫画「20世紀少年」の作者、浦沢直樹さんや多数のバラエティー番組を
手がける放送作家の倉本美津留さんが出席したセミナーでは、朝日新聞で漫画「地球防衛家の
ヒトビト」を連載しているしりあがり寿さんが「創造は作り手と受け手の共同作業」と話した。
映画やアニメの音楽を手がける作曲家のセミナーには「機動警察パトレイバー」の川井憲次さん、
「新世紀エヴァンゲリオン」の鷺巣詩郎さんらが参加。日本のアニメソングが日本語のまま海外で
受け入れられていることなどが話題になり、「ワンピース」の田中公平さんは「日本人はもっと
自信を持っていい」と語った。なごやかな中にも、講師陣から真摯(しんし)な思いが吐露され、
20〜30代を中心にした参加者約300人が熱心に聴き入っていた。(岩井紀美子)
●画像:漫画「PLUTO」の登場人物ゲジヒトを描く浦沢直樹さん(右)、左はしりあがり寿さん
http://www.asahi.com/areanews/images/OSK201102050106.jpg ●ソース:asahi.com 2011年2月6日
http://mytown.asahi.com/areanews/ishikawa/OSK201102050108.html