2008年12月に報道されて以来、続報の途絶えていた日本アニメ『爆丸』のハリウッド映画化に
新たな動きがあった。12月20日にハリウッド情報サイトのTHE WRAPは、ユニバーサル映画が
製作する映画『爆丸』の監督に、ハロルド・ズワルト氏が決定したと伝えた。この報道に対して、
ユニバーサル映画公式twitterがリツイートを行い、監督決定を事実上認めた。
ハロルド・ズワルト監督はノルウェー生まれ、『ピンクパンサー2』などを経て、今年『ベストキッド』の
リメイク版の大ヒットで一躍名を馳せた。世界的大ヒットとなったアニメ・玩具の『爆丸』で
再び世界に挑む。
『爆丸』のハリウッド映画化が最初に報道されたのは、2008年12月のThe HollywoodReporterである。
その際は、ユニバーサルと映画製作会社スチューバー・プロダクションが『爆丸』の
共同製作会社であるカナダのスピンマスターとの交渉に入っているとしていた。
今回の報道で、スチューバー・ピクチャーズのスコット・スチューバー氏がプロデューサーと
しており、さらユニバーサル映画、スピンマスターのRonnen Harary氏もプロデューサーとして
参加する。過去2年間で順調にプロジェクトが進んでいたことを窺わせる。
また、監督決定は、映画化権獲得に続き、既に脚本がある程度完成しており、映画会社が
本格的に制作に進みつつあることを示す。映画化企画はかなり実現性の高い段階にあるようだ。
『爆丸』は日本のセガサミーグループとカナダのスピンマスターズ、ネルバナなどによる
国際共同製作プロジェクトである。アニメとゲーム、そしてそのライセンスをグローバルに
展開している。なかでもアニメは日本のアニメ製作会社トムス・エンタテインメントが制作、
玩具はセガトイズが開発した。
テレビアニメは2007年に日本とカナダで放送を開始し、続いて2008年に米国のカートゥーン
ネットワークで放映されたことから人気に火がついた。球形の物体を転がすとフィギュアになる
玩具と伴に、世界的な大ヒットになっている。現在海外で最も強力な日本のキャラクター
コンテンツと言われている。テレビアニメも続編が制作、放映されるなど、その展開を広げている。
ユニバーサル映画は、この子どもたちに対する高いブランド力に目をつけたとみられる。
また、変形するフィギュアといったビジュアルの派手さも劇場映画向きだ。
『爆丸』の成功は既にセガサミーグループに大きな利益をもたらしている。劇場映画化が
実現すれば、現在のアニメや玩具にもさらにポジティブな影響があるだろう。今後の展開が
期待される。
アニメ!アニメ!
http://animeanime.jp/news/archives/2010/12/post_1437.html TheWrap.com(英語)
http://www.thewrap.com/deal-central/column-post/exclusive-harald-zwart-attached-direct-universals-bakugan-23376