【佐野】栗崎鋳工所(亀井町)の製造する人形焼き器が企業の注目を集めている。
人気の理由は納期の早さとニーズを満たす柔軟性。「各企業のこだわりは大きく苦労するが、
応えてこそ職人」と栗崎二夫社長(65)。今春手掛けた「ガンダム」に続き、3日には「ハローキティ」の
人形焼きもデビュー。天明鋳物師の匠の技が、人気キャラクターの“おいしさ”に一役買っているようだ。
きっかけは足利市のたい焼き店から受けた相談。「子どもが喜ぶかもしれない」(栗崎社長)と、
家庭や個人業者からの注文を想定しホームページで受け付けを始めた。
そんな中、今年に入り玩具大手バンダイが、秋葉原に開く商業施設の目玉として開発中だった
「ガンプラ焼き」のパートナーに抜てき。同社の担当者は「ほかの業者より対応がスピーディーで、
常に協力的だった」と発注の決め手を話す。
数カ月にわたる試行錯誤の末に完成した器は、ガンダムのプラモデルを再現した精巧な出来。
4月にこの人形焼きの販売が始まると、店の前に長蛇の列ができた。
9月からは老舗「銀座 たい焼き 櫻家」の依頼で女神の姿をしたハローキティの器も製造。
約1カ月のスピード作業で仕上げた。同社は「物作りに対する熱意に共感した」と振り返る。
「まつげや目の大きさに苦労した」(栗崎社長)という苦心作から作り出される人形焼きは既に、
東京・台場の商業施設「ヴィーナスフォート」の店頭に並んでいる。
地域の盛り上げにも貢献している。8月の「くずう原人まつり」では、祭りのマスコットを再現した
人形焼きを販売。3日の「佐野未来館」の開館イベントでは、ベーゴマ焼きを売り出した。
栗崎社長は、空前のゆるキャラブームに触れ「器ができれば、ご当地限定の人形焼きを作れる。
地域おこしに使ってもらえたらうれしい」としている。
ソース 下野新聞「SOON」
http://www.shimotsuke.co.jp/news/tochigi/top/news/20101106/411272 http://www.shimotsuke.co.jp/news/tochigi/top/news/20101106/411272/image/J201011020127.jpg