10月29日に発表されたセガサミーホールディングス(セガサミーHD)の平成23年第2四半期の業績が好調だ。
連結売上高が2178億700万円と前年同期比で41.1%と急増したほか、営業利益は468億4900万円、
経常利益は460億9800万円、四半期純利益は243億4900万円と前期の赤字から黒字転換し、
かつ高水準となった。
パチンコ・パチスロの遊技機事業が堅調に推移したほか、
アミューズメン機器事業、アミューズメント施設運営事業も利益を伸ばした。
一方、コンシュマーゲーム、玩具、アニメのセグメントからなるコンシュマー事業は、
その損失金額は大きく減らしものの依然赤字にとどまっている。
既に玩具事業のセガトイズ、アニメ事業のトムス・エンタテインメントが黒字決算を
発表していることから、これらの赤字はコンシュマーゲーム事業によるものとなる。
コンシュマー事業の売上高は388億9800万円(前年同期比2.9%増)、
営業損失が13億600万円(前年同期81億900万円の損失)である。
家庭用ゲームソフトでは国内販売は堅調だったが、同社が得意としてきた海外での新作販売が苦戦した。
ゲームソフト販売本数は米国が320万本、欧州が215万本、日本を含むその他の地域が124万本で
総計660万本となる。販売本数は前年同期比で22.2%増加したが、前々期の1276万本を大きく下回る。
そうした家庭用ゲームソフトを国内で牽引したのが、現在、インターネット上、音楽業界でも
話題を席巻している初音ミクである。7月29日に発売したPSP向け『初音ミク -Project DIVA- 2nd』の
上半期の売上げが34万本と同社発売タイトルでトップとなった。これはセガの看板ブランドの
PSP向けゲーム『クロヒョウ 龍が如く新章』(9月22日発売)の25万本を上回る。
さらに9月30日発売の『けいおん! 放課後ライブ!!』(PSP向け)が21万本と
アニメ番組と連動したタイトルも人気だった。
玩具販売事業では、国内外で『爆丸』が堅調だった。また、アニメーション映像事業では
劇場版『名探偵コナン』の配分収入、国内外での『爆丸』のロイヤリティ収入が好調であった。
グループ各社が参加した爆丸プロジェクトの成果が表れた。
アミューズメント機器事業は売上高209億8800万円(前年同期比9.4%増)、
営業利益19億1700万円(同営業損失7億3700万円)である。
アミューズメント施設運営事業は売上高236億4800万円(同18.3%減)、
営業利益は11億500万円(同395.5%増)である。期中10店舗の閉鎖、
2店舗の新規開店を行い売上げは減少したが、利益は伸びた。
遊技機事業は売上高が1343億3100万円と前年同期から96.2%増と大きく伸びた。
パチンコでは『ぱちんこCR北斗の拳剛掌(ラオウ)』シリーズが12万台、
『CRフルメタル・パニック!TSR』シリーズが1万4000台などがヒット作、
パチスロは新作では『パチスロリングにかけろ1 〜黄金のJr.編〜』(3万4000台)、
『パチスロスパイダーマン3』(2万2000台)、また、『パチスロ蒼天の拳』(9万1000台)、
『新鬼武者』(前期からの累計3万6000台)が好調だった。
人気キャラクターを利用した商品の好調ぶりが目立った。
animeanime.biz
http://www.animeanime.biz/all/2010103103/