映画興行チェーンを運営するユナイテッド・シネマは、2010年11月19日に大型スクリーンを売りにする
IMAXシアターを3館にオープンする。札幌と浦和、福岡・キャナルシティ13の3つの劇場である。
それぞれおよそ440席、380席、300席となる大型スクリーンとなる。
3シアターは11月19日に全国公開される大型映画『ハリー・ポッターと死の秘宝 Part1』の初日に合わせて
オープンする。話題の映画と共に幕開けを飾る。この後は12月17日公開の3D(立体視)の大作
『トロン レガシー』も上映する。
また、この3館に加え、年内にもう1劇場でもオープンを予定しており一挙にIMAX4館体制を実現する。
IMAXの導入が遅れていた国内での普及に弾みがかかりそうだ。
IMAXシアターは、カナダIMAX社が開発した上映システムである。2台の映写機を使用して、
デジタルデータを用いた高画質映像と独自のサラウンドシステムを特徴する。
映像を映し出すスクリーンは床から天井まで、観客を包み込むような湾曲状のスクリーンが壁から壁まで広がる。
この独自の上映方法とシアター形状により、これまでにないような臨場感あふれる映像体験を観客に提供する。
ライブイベント型の劇場と人気が高く、現在は世界45ヶ国、450スクリーン以上で導入されている。
今後さらに多くの劇場で導入される予定だ。
しかし日本では、高コストやコンテンツ不足などの利用から、これまであまり積極的に採用されて来なかった。
ところが、IMAXが開発したハリウッドの大作映画をIMAXフォーマットへ容易に変換するDMRテクノロジーを
開発したことから上映作品が広がり、風向きが変わりつつある。
2009年に109シネマズが、川崎、菖蒲、名古屋、箕面の4劇場にIMAXデジタルシアターを設置し好評を博している。
3D(立体視)映画の急激な普及も、より大きなスクリーン、映像で作品を楽しみたいとのニーズを後押ししている。
そうしたなかでユナイテッド・シネマは、IMAXシアターに本格的に参入することを決めたようだ。
109シナマズも今後、さらに展開劇場数を拡大する予定とされている。劇場興行では、
現在、シネマコンプレックスの過剰供給が指摘されている。他の劇場との差別化、
客単価の引上げが課題となっている。そうした役割を期待出来るIMAXシアターの導入は、
今後も広がる可能性が大きそうだ。
animeanime.biz
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