http://sankei.jp.msn.com/photos/entertainments/game/100831/gam1008312056001-p1.jpg 徳島県鳴門市が、市と同名の人気忍者アクション漫画「NARUTO−ナルト−」とタイアップした観光振興に取り組んでいる。
作品の主要キャラクターが市内で発行される印刷物に登場、8月9〜11日に開催された「鳴門市阿波おどり」にはアニメ版声優陣も駆けつけた。
県内有数の観光地を目指す市の強力な助っ人に期待が高まっている。
徳島市の阿波おどりに先立ち、県内のトップを切って催された鳴門市阿波おどり。
今年のPRポスターやチラシには「鳴門でNARUTOだってばよ!」のキャッチフレーズとともに、漫画のキャラクターが踊り子の写真と共演した。
2カ所ある演舞場のうち1カ所を「NARUTO西演舞場」と名付け、キャラクターを描いた大型看板が会場の両側を埋め尽くした。
最終日の11日にはアニメの声優陣がトークショーなどを繰り広げた。
当日はコスプレ姿のアニメファンも加わり、子供たちも沸いた。
高松市から初めて訪れた小学生の野田涼太君(9)は「NARUTOが好きで来たのでうれしい」と大喜びだった。
漫画はコミック単行本の発行が1億冊を突破するなど、国内外で反響を呼ぶ。
その人気に、ファンでもある鳴門商工会議所職員が着目し、観光振興や地域活性化への活用を提案、市と市観光協会の3者で各種イベントの展開に乗り出した。
「コミック発行1億冊突破と、7月31日からの劇場版アニメ公開がちょうど重なり、いいタイミングだった」と担当者は振り返る。
第1弾として、地元で発行されているプレミアム付き商品券のデザインに7月3日から漫画のキャラクターを採用。
従来は大鳴門橋をバックに渦潮が描かれていたデザインが、漫画の主人公の「うずまきナルト」に生まれ変わり、県外からも問い合わせがあるなど、用意した1億円分が即日で完売する反響ぶりだった。
7月下旬には、コミックを出版する集英社から、漫画に登場する「火影岩」の発泡スチロール製オブジェ(高さ4・5メートル、幅6・7メートル)を譲り受け、商工観光課のある市役所分庁舎2階に設置した。
「見物のためわざわざ市役所を訪れる熱心なファンもいた」(同課)という。オブジェはその後、別の場所へ移設したが、市は観光事業の一環として場所は明かしておらず、「どこにあるか探してほしい」と鳴門への来訪を呼びかける。
鳴門地域地場産業振興センターではアニメ展やグッズ販売などでつづる「NARUTO祭り」(入場無料、火曜休み)を12月26日まで開催中で、長期イベントで観光振興を図る。
鳴門商議所業務課の福居義浩係長(36)は「今、鳴門はNARUTOで熱い。多彩なコラボ企画で多くのファンらに鳴門の魅力を発信したい」と意気込む。
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「NARUTO−ナルト−」は、忍者の頭目を目指す少年、うずまきナルトを主人公に描いたアクション漫画。作者は岸本斉史さん。
平成11年から週刊少年ジャンプ(集英社)で連載され、14年からテレビアニメ化された。
うずまきナルトはニューズウィーク日本版(18年10月18日号)の特集「世界が尊敬する日本人100」にも選ばれた。
MSN産経
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