「ゲーマーは無法者のモーターサイクルギャングよりも怖い」。オーストラリアでアダルト向け
PCゲームの規制緩和に反対する政治家が語った。
ゲーマーへの恐怖を語ったのは、サウスオーストラリア州司法長官のマイケル・アトキンソン氏。
ゲームのレーティング制度改正に拒否権を持つ同氏は、ゲーマーから脅迫状を受け取ったという。
アトキンソン氏は15日夜、オーストラリア放送協会に対し、「わたしは無法者のモーターサイクル
ギャングからも嫌われているが、わたしたち家族にとってはゲーマーの方が怖い」「モーター
サイクルギャングたちが夜中の2時にわが家の玄関口をうろつくことはなかったが、ゲーマーはした」
と語った。同氏は過去に、モーターサイクルギャングの撲滅を目的とする州法を成立させている。
■PCゲームの「成人指定」の是非
オーストラリアでは、暴力的な描写や言葉づかい、裸体、ドラッグ使用といったアダルト向けの
テーマを持った映画は「18歳未満禁止(成人指定)」としての放映が許可されている。
一方、PCゲームに対するレーティングは「15歳未満禁止」までしかない。
そこで政府は、PCゲームにも成人指定を導入するかどうかについての意見を公募した。
ただ、制度改正には連邦政府と州(準州)政府の閣僚ら全員の賛成が必要で、その1人が
アトキンソン長官だ。
新党「ゲーマーズ・フォー・クロイドン」のクリス・プライアー代表は、ゲームにも映画と同様に
成人指定が必要だと主張する。同党は3月のサウスオーストラリア州選挙でアトキンソン長官の
対立候補の擁立を決めている。
プライアー氏によると、海外で成人指定されたゲームが内容を変更されないまま、国内で
より制限の低い「15歳未満禁止」指定で販売されることもあるのだという。また、成人指定が
導入されたからといって、極度に暴力的なゲームで市場があふれかえることはなく、むしろ
ゲームのカテゴリー区分がより明確になると主張する。
同氏は、「西側の民主国家でゲームの成人指定がないはオーストラリアだけだ」と語った。
AFPBB News
http://www.afpbb.com/article/environment-science-it/it/2696774/5345392