厚紙を使い精巧な模型の家を趣味で20年以上にわたり作り続けている福井県坂井市丸岡町
南横地の会社員、高間信夫さん(47)が、新年1月1日から「三国昭和倉庫館」=同市三国町新保=で
初めての展示会を開く。名作アニメ、ヒット映画などに登場する昭和時代を象徴する家々を
40分の1の大きさで再現しており「昭和の古き良き時代を懐かしんでほしい」と準備に余念がない。
展示するのは人気アニメ、サザエさんの「磯野家」、映画となりのトトロに登場する「サツキと
メイの家」、ドラえもんの「野比のび太の家」、映画ALWAYS三丁目の夕日の「鈴木オート」、
著名漫画家が住み込んだ「トキワ荘」の5棟。いずれも屋根が外れ、間取りが分かるほか、
発光ダイオード(LED)などで部屋や台所の明かりがつくような仕掛けになっている。
鈴木オート、トキワ荘は今年の新作。鈴木オートは三種の神器「白黒テレビ」「冷蔵庫」
「洗濯機」や三輪自動車ミゼットも復元。トキワ荘は手塚治虫、赤塚不二夫、石ノ森章太郎らが
入居した部屋の様子も再現した。
高間さんは1989年に自宅を新築した際、建築士が手掛けた設計図を見て、模型作りを始めた。
材料は厚紙を重ね合わせた厚さ2〜3ミリのボード。雑誌やインターネットで作る家の間取り
などを調べ、方眼紙に設計図を書き実物の40分の1のサイズの家を作っていく。ベランダの
格子は真ちゅうの棒をはんだ付け、樹木はヒノキ棒を使うなどしアクリル塗料などで色付け。
外壁の汚れ具合はもちろん、階段、家具類など細部に至るまで忠実に再現している。
高間さんは、作品や材料を紹介する写真パネルの準備に追われながら「展示会を通して
昭和のよさをあらためて感じてもらい、心をリラックスしてもらえれば」と話している。
展示会「昭和の小さな住まい展」は、三国昭和倉庫館に「多目的ホール」が新設されるのに
併せ開かれる。1日から3カ月間ほど展示する予定で午前9時から午後4時半まで。
福井新聞
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