小学館、ビーイング、そしてヴィジョネアは11月11日、都内で新BD-LIVE機能を搭載した
Blu-ray「劇場版 名探偵コナン 漆黒の追跡者(チェイサー)」(11月25日発売)を発表した。
この映画は、人気の「名探偵コナン」劇場版の中でも、13作目にして興行成績を塗り替える
という人気作となった。今回DVDなどとともに、ビーイングからBlu-rayで発売されることと
なったが、このBlu-ray版はインターネットに接続されたブルーレイプレイヤーを通じ、さまざまな
コンテンツを追加利用できるBD-LIVE機能を搭載していることに加え、ヴィジョネアが独自
開発したBD-LIVE向けコンテンツ作成支援ツールを採用し、さまざまな新しい試みを行った
ものとなっている。
発表会で壇上に立った、小学館の浅井認プロデューサーは、「コナンは常に新しいものを
取り込んでいく、という気概で作り続けている。今回のBlu-rayは、BD-LIVE機能を活用して
次回作のプロモを見据えた展開も行っていきたい」と話す。また、ビーイングの日比野健史氏も
「DVDに加え、今回多彩な機能が楽しめるBlu-rayをリリースすることで、ライト層からマニアまで
幅広いユーザーに製品を啓蒙していくことができる」と新たな展開に期待を寄せる。同社に
とって、今回の製品が初のBlu-rayソフトとなる。またヴィジョネアの代表取締役社長・
内古閑宏氏も、「この製品ができたのは、新しいことをやっていこうという、チームとして各社の
協力があったからこそだ」と製品化を振り返る。
肝心の機能だが、まずBlu-rayのポップアップメニューサービスで、BD-LIVE機能を連動させた
ものが挙げられる。本編再生中に、すべての絵コンテを画面中のウインドウに表示させる
機能はファンにとって嬉しい限り。しかも本編と連動してそのシーンに対応した絵コンテが
順次表示されていくというシンクロ再生を実現している。標準でチャプター1の絵コンテが
入っており、チャプター2以降はBD-LIVEでのダウンロード入手となる。
さらに、本編中に気に入ったシーンへのケータイを使ってのコメント投稿や、劇中で語られる
回想シーンなどに連動するTV版・原作コミックなどの関連情報も表示されるという。
そして注目が、ヴィジョネアが「TV画面ならではの」インタフェースで開発した“BD Explorer
メニュー”だ。これは、Blu-rayのリモコンなどと対応したリング状のグラフィックで選択できる
もので、プレゼント企画やレアイベントのレポートの配信、さらには主題歌やスタッフインタビューの
ストリーミング配信が行われる計画。さらには、劇場版次回作の製作が進行するにつれて
明らかになる最新情報も順次公開されていくという。
新たなコンテンツが追加されると、Blu-ray「劇場版 名探偵コナン漆黒の追跡者」のメイン
メニューに、それらを自動ダウンロードできるメニューアイコンが追加されるので、ユーザーは
難しい操作なしで最新情報や各種コンテンツが楽しめることとなる。「劇場版 名探偵コナン
漆黒の追跡者 ブルーレイディスク」の価格は6,510円。
BD-LIVE機能を搭載したBlu-rayソフトは、決してまだ多くはないが、熱狂的なファンを持つ
アニメ作品などでこうした機能が盛り込まれることで、新たな市場開拓が進む可能性もある。
今後の展開にも注目したい。
GA Graphic
http://ga.sbcr.jp/manime/014106/ 名探偵コナン 漆黒の追跡者(チェイサー)
http://www.conan-movie.jp/index.html