ロンドン発--London Games Conferenceでは、紹介のアナウンスで「ゲーム大臣」だと
案内された保守党のEd Vaizey氏は現地時間10月27日、冒頭で同氏は実際に「影の
ゲーム大臣」だと述べた。労働党の文化大臣に相当する立場にあるVaizey氏は、
保守党が勝利を熱望する英国の総選挙を前に、ゲーム業界の代表たちを取り込もうと
したということだ。
英国のゲーム開発に関する議論で大きな論点となった話題の1つに、海外との競争に
さらされ、政府の税制優遇措置がない状況の中で、いかに有能な人材を維持するかと
いうことがあった。その中でVaizey氏は、「われわれは(英国でのゲーム開発に対し)
税制優遇を行うことを積極的に検討している」と発言した。同氏は「われわれは皆さんに
より幅広い考え方をしていただきたいと思っている。もし保守党の政策に影響力を
及ぼしたいのであれば、今がその時だ」と述べ、会場にいたゲーム業界の有力者たちに
働きかけた。
英国のゲーム開発業界でよく話されるもう1つの話題は、英国のFilm Councilのような形式の
政府による支援団体の可能性だ。Vaizey氏は、「現在の所、われわれは新たな特殊法人を
作りたいとは思っていない」と述べ、「しかし、 Film Councilにゲーム部門についても扱わせる
ことについては検討している。これは、保守党が勝利した場合には検討される問題だ」と
語った。英国の Film Councilは、英国社会にとって文化的に重要だと見なされた映画に対する
資金的な援助を行っている。最近では、「In the Loop」がその対象となっている。
「最近、わたしをがっかりさせたものの1つに、ソファに座っている子どもの写真がある。
だるそうで、退屈そうにしている太った子どもで、ゲームのコントローラを持っているのだ」と、
同氏はChange4Lifeの印刷広告について触れた。「この広告のスポンサーは誰かと言えば、
文化・メディア・スポーツ省なのだ。まったく信じがたいことだ」と同氏は続けた。
Vaizey氏は同氏自身はゲームファンではないことを認めたものの、ゲーム業界は同氏が
次の総選挙を戦う上で重要な鍵になると述べた。現在の労働党政府は総選挙の予定について
発表していないが、多くの人は2010年中に総選挙が行われると考えられている。
GameSpot Japan/CBS Interactive
http://japan.gamespot.com/news/story/0,3800076565,20402547,00.htm