2010年に公開予定の劇場アニメ『いばらの王 -King of Thorn-』(仮題)が、10月2日から
スペインで始まるシッチェス・カタロニア国際映画祭(SITGES Festival Internacional de Cinema
de Catalunya)のアニメーション部門に公式出品されることが決定した。
作品は岩原裕二さんのマンガ『いばらの王』(エンターブレイン刊)を原作にしている。
石化する奇病に感染し冷凍睡眠に入った人々が、目覚めた世界で経験する怪物たちとの戦い、
そして世界の謎に直面するSFファンタジーマンガである。
『いばらの王』映画化は既に明らかにされていたが、その詳細はこれまで語られてこなかった。
作品は今回の映画祭が世界初上映となる。世界的な映画祭の場ではじめて作品の全貌が
明らかにされる。
映画は2010年に角川映画による配給が決まっている。しかし、映画のタイトルも今回は
仮題とされており、作品は出来上がったばかりとみられる。
また、映画祭の出品と同時に、アニメーション制作のスタッフ陣も明らかにされた。監督には
『THEビッグオー』で国際的にも知られた片山一良さんが担当する。そして、脚本にも山口宏さんと
伴に片山一良さんが参加することになる。
デザイン部門にも力が入る。キャラクターデザインは、『ああっ女神さまっ』、『サクラ大戦』などの
シリーズでお馴染の松原秀典さん、モンスターデザインは『鴉 -KARAS-』などに参加した
安藤賢司さん、そしてメカニックデザインは『カウボーイビバップ』や『機動戦士ガンダムSEED』
などの山根公利さんといった具合だ。アニメーション制作を、『ガンダム』シリーズなどで
知られるサンライズが手掛けることも話題を呼びそうだ。
映画祭の主要部門として最も注目されるファンタステック・コンペティション部門には、
西久保瑞穂監督の『宮本武蔵-双剣に馳せる夢-』が選ばれた。押井守が原案・脚本を
手掛けた話題作である。
また、パノラマ部門では細田守監督の『サマーウォーズ』が公式出品されている。さらに
アニメーション部門「ANMA’T」は公式6作品のうち4作品が、子供向けのアニメーション部門の
「ANMA’T NENS」でも4作品のうち3作品が日本アニメという席捲ぶりである。
ANMA’Tの公式出品は、これが世界初公開となる『いばらの王 -King of Thorn-』(仮題)、
国内では今年6月に公開された『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』、当代きっての才能が集まった
オムニバス作品『GENIUS PARTY BEYOND』、それにSTUDIOスタジオ4℃がロシアで共同製作した
『First Squad The Moment Of Truth』である。
また、ANMA’T NENSでは、宮崎駿監督の『となりのトトロ』、佐藤信介監督の『ホッタラケの島
-遥と魔法の鏡-』、そしてりんたろう監督の『よなよなペンギン』となった。1980年代の名作と
2009年に最も新しいCGアニメーションの技術を利用した作品が並ぶ面白いかたちとなった。
アニメ!アニメ!
http://animeanime.jp/news/archives/2009/09/post_923.html http://animeanime.jp/news/archives/2009/09/post_924.html King of Thorn(音出ます)
http://www.kingofthorn.net/