「徹底分析・データでみる 世界ゲーム市場の現状と未来図」は、エンターブレインでマーケティング
情報を扱う、グローバルマーケティング局コンサルティング事業推進部 部長のリッキー谷本氏と、
IGDA日本(国際ゲーム開発者協会日本)代表の新清士氏の2人が演壇に立ちました。
■世界のゲーム市場の現状
まずはリッキー氏から貴重なデータを数多く引用しながら、世界のゲーム産業の現状が
説明されました。2007年から2008年にかけて、世界全体で3000億円拡大し、遂に5兆円市場と
なっています。しかし、米国が1000億円、欧州が3000億円それぞれ増加した一方で、
日本は1000億円の減少という対照的な状態です。
続いて紹介されたのは、リーマンショック以降、ちらほら聞かれた「ゲームは不況に強い」という
解説についてです。
しかしながらこの活況は年明け以降には姿を変え、春先からはゲーム市場も厳しい状況に
なっています。ちょうど大作タイトルのリリースがなかったことや、続編が増加してユーザーの
飽きがあったという見方も紹介しながら、ゲーム市場も経済指標とある程度の相関性が
あるのではないかと言います。それを証明するように、欧州でのデータでは、住宅バブルの
影響が少なかったドイツを除く各地域で前年割れをするような状況になっています。
また昨今の世界のゲーム市場として懸念されているのは中古ゲームの増加です。
中古ゲームは日本でも一時期問題になりましたが、GameStopでは利益の半分が中古ゲームから
上がっているというデータが決算で示されています。つまり、ゲーム市場は拡大しながら、
ゲーム企業の収益は悪化するという現象です。
また、中国のオンラインゲーム市場が今年にも日本の家庭用ゲーム市場を超える規模に
なるという見方を示しました。「これまでのように日本の家庭用ゲームだけでは勝負できない
状況になりつつある。ただ、ゲーム人口は増えていてチャンスは広がっている」と総括しました。
iNSIDE(一部抜粋)
http://www.inside-games.jp/article/2009/09/02/37433.html 続き
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