安心して遊べるネット空間を提供
ぬいぐるみとインターネットのサイトを組み合わせて遊ぶウェブ連動玩具(がんぐ)「うぇぶぐるみ」
が小学生の女の子に人気を呼んでいる。2008年10月の発売開始からわずか半年でサイト会員は
1万人を超えた。サンリオと共同開発したセガトイズの宮崎奈緒子さんに、サービス内容などを聞いた。
――「うぇぶぐるみ」とは、どんな玩具なのですか。
宮崎 ぬいぐるみと同じキャラクターをインターネットのサイト上で育てたり、ほかの利用者との交流を
楽しんだりする商品です。ぬいぐるみ自体は体長15センチ前後、子どもの手のひらに乗るほどの大きさで、
ネコやウサギ、イヌ、リス、パンダにそれぞれ宝石の名前をつけた33種類の「ジュエルペット」仲間を
用意しています。好きなキャラクターを選んで購入すると、ぬいぐるみと「あなたのヒミツのばんごう」
が書かれたカードが入っており、その番号を使って専用サイト「ジュエルランド」に入国する仕組みです。
――どのようにして遊ぶのでしょう?
宮崎 サイトの中には、購入者の分身である「アバター」と、ぬいぐるみと同じキャラクターのペットがいます。
このペットを一人前の魔法使いに育てるため、学校で授業を受けたり、クラブ活動をしたりして、レベルを
上げていきます。仮想通貨「ジュエル」を集めて、家具を買ったり、ペットのための食べ物を買ったりする
こともできます。ペットの写真コンテストなどを開き、ほかの「うぇぶぐるみ」購入者と交流を深める
楽しみもあります。
――開発のきっかけは何ですか。
宮崎 2005年にカナダのガンズ社が発売した「ウェブキンズ」という動物のぬいぐるみがヒントに
なっています。商品を購入するとウェブサイトに入るためのIDがついていて、サイトの中で動物の
キャラクターで遊ぶことができるおもちゃです。これが全米で大ヒットしたのに、日本にはネットと
連動させたおもちゃは見当たりませんでした。そこで、子ども向けのウェブ連動型玩具市場を
開拓してみようと考えたのです。
――最初から今のような商品設計だったのですか。
宮崎 小学生の好みは非常に細かく分かれていて、自分の好みのものを探し求める傾向が強いことは
わかっていたのですが、ウェブ連動玩具が必ずしも多くの種類を用意しなければならないとは考えて
いませんでした。そのころ偶然ですが、キャラクター玩具大手の「サンリオ」と共同で、人気キャラクター
「お茶犬」に続くキャラクター開発が始まっていました。インパクトのあるデビューをと頭を悩ませて
いたときに、「うぇぶぐるみ」と融合させたら両方とも注目を集めることができるのではないかという
意見が出て、二つの開発プロジェクトを一緒に進めることになりました。これが魔法を使う33種類の
動物キャラクター「ジュエルペット」の誕生につながったのです。
>>2へ続く
読売新聞
http://www.yomiuri.co.jp/net/interview/20090512-OYT8T00972.htm http://www.yomiuri.co.jp/photo/20090512-693249-1-L.jpg うぇぶぐるみ
http://www.web-gurumi.jp/