エンタテインメント企業のティー・ワイ・オーは、4月30日付けで連結子会社のスティングの
保有株式全てを同社の代表取締役である山藤武志氏に売却したことを明らかにした。
スティングの株式を既に20%保有する山藤氏によるMBOとなる。
譲渡株式数は640株、譲渡価格は3500万円である。
スティングは、平成20年7月期の売上高が5億4600万円、営業利益は1億4100万円、
経常利益1億1700万円、当期純利益は1億円である。
今回の譲渡によりスティングはティー・ワイ・オーの連結決算からはずれ、
山藤氏が全株式を保有することになる。
ティー・ワイ・オーのゲーム関連子会社売却は、
4月15日に発表された5pb.、17日に発表された朱雀とその子会社に次ぐものである。
今回のスティングの売却により、ティー・ワイ・オーはゲーム関連子会社全てを手放したことになる。
ティー・ワイ・オーは今回の子会社売却に合わせて、ゲームソフトの企画・制作から全て撤退したと発表した。
このほかにティー・ワイ・オーは、アニメ制作会社の動画工房も4月23日に売却している。
しかし、こちらは経営方針の相違を理由としており、
アニメ事業はハルフィルムメーカーとゆめ太カンパニーに注力することで継続される。
今後はテレビのコマーシャル映像、映画、アニメの映像事業とウェブ関連事業に注力することになる。
もともとティー・ワイ・オーは、テレビコマーシャルを中心に映像制作事業を主要ビジネスとしてきた。
このため映画制作やアニメ制作への進出は、映像制作事業の領域拡大となっていた。
またウェブ事業は、企業のプロモーション、宣伝といった部分でコア事業と結びついている。
ティー・ワイ・オーはスティングのゲーム開発力には定評があるが、
自社企画案件が多くその先行投資が同社の負担になっているとする。
さらに、ゲーム関連事業については他の事業との関連性が薄く、
シナジー効果が見出せないとして、今回の売却に至ったと説明する。
ティー・ワイ・オー
http://group.tyo.jp/ スティング
http://www.sting.co.jp/ animeanime.jp
http://animeanime.jp/biz/archives/2009/04/tyombo.html