世界中で愛されるキャラクター「ハローキティ」。今年で生誕35年目を迎えるキティは、
アラサー&アラフォー世代が幼少のころから親しんできたサンリオのメーンキャラクター。
誕生日は1974年11月1日。いまも変わらず“りんご3つ分”の体重なのだろうか。
http://www.nsjournal.jp/column/top_data/200904/img_149402_1.jpg 直近においても、ダイヤモンド1個に、ホワイトトパーズ1939個、ピンクサファイア403個、
さらに無数の真珠を散りばめた12万5000ユーロ(約1700万円)の超豪華「キティちゃん」で話題を集めたり、
キティちゃんが、歌に合わせてとても激しくヘッドバンギングするだけのテレビCMで注目されたり、
そして、日本生まれのキャラなのに、ハリウッド映画から生まれたムービー・テーマパーク
「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン」のナイトパレードにも登場したりと、
神出鬼没な活躍で全国のキティラーをワクワクさせている。
さらに、パリを中心にした欧州においても一大ブームを巻き起こしているという。
同地では、日本のマンガやアニメ好きな女の子に加え、20歳代から30歳代の女性へと年齢層が広がる中、
サンリオとライセンス契約を結ぶ大人の女性向けファッションブランド「ヴィクトリアクチュール」や、
コスメティック・ブランド「M・A・C」の限定版ハローキティ・ラインが人気を集めている。
日本を中心に1996年ごろに起きた“キティブーム”では、当時、サンリオの収益の7割近くを
ハローキティのライセンシング・キャラクターグッズの売り上げが占めていたという実績がある。
そして、99年3月期に同社の過去最高となる営業利益189億円を記録した。ただ、それがピークとなった。
2000年以降、沈静化が目立っていた業績だが、今3月期は欧州でのライセンス供与や物販が好調で、
営業利益は前期比16%増の76億8500万円を見込み、復調の兆しを漂わせている。
サンリオ、セガサミーなど
1977年、85年、そして96年ごろと、これまで約10年周期で起こっている“キティブーム”を考慮すれば、
そろそろとの見方もできる。仮にブームが起きれば、サンリオの筆頭株主セガサミーHDも
それ相応の利益享受が受けられるであろう。
版権ビジネスのこの春の新商品においても、ソフトバンクから、
春商戦向けに「ハローキティ」をデザインしたシャープ製携帯電話が発売され、
富士フイルムではインスタントカメラ、リズム時計工業からは目覚まし時計が、
そして、レナウンからは、「ハローキティ」が入ったファッションブランド
「アーニーアーノルドパーマー」などが発売されるなど、サンリオの版権ビジネスも盛り上がりつつある。
また、サンリオ自体も「ハローキティ」などのキャラクターを使った温浴施設の多店舗展開に乗り出し、
3年後に10施設に増やすなど、年3億円の売上高を目指している。
日本証券新聞
http://www.nsjournal.jp/column/detail.php?id=149402&dt=2009-04-01