ハリウッドで大型3DCGアニメーション映画『アストロボーイ』の製作を進めるIMGAIは、
2月25日に2500万ドル(およそ24億円)の資金調達を行なったことを発表した。
この資金調達は、現在の株主に加えて、新たな出資者からも行なわれる。
IMGAIは今回の資金調達によって、10月23日に全米公開される『アストロボーイ』の製作を行うのに
十分な資金を確保が出来たと説明している。秋の劇場公開に向けて、制作が加速化しそうだ。
IMAGIIは香港に本社を持つCGアニメーションの製作会社で、
今回の『アストロボーイ』は、日本の手塚治虫さんの名作『鉄腕アトム』を原作にしている。
フル3DCGの劇場アニメーションとして甦る『鉄腕アトム』に早くから注目が集まっていた。
しかし、製作費が当初の見込みを大きく超えたことから、
昨年来IMAGIは資金不足に苦しむ局面が増えていた。
今年1月にはつなぎ融資がうまくいかず、『アストロボーイ』の制作も一時期中断をしたこともあった。
こうしたことから映画の完成を不安視する声もあったが、
今回の資金調達で、映画製作を続ける体制が整った。
今回、『アストロボーイ』の映画製作の資金は調達できたが、
実際の映画からの収益が会社の入り始めるのは2010年の初めからとなる。
このため『ガッチャマン』など、2010年、2011年に公開を予定している作品の製作費が今後必要になる。
これについてもIMAGIは、今後もさらに新たな資金調達を行なうとしている。
また、1660万ドルのつなぎ融資を受ける準備があるとしている。
これで当初の完成予定が先送りされている3DCG版の『科学忍者隊ガッチャマン』の全米公開も、
再び視野に入ってくる。
こうした融資と同時にIMAGIは、外部からファイナンシャルアドバイザーを受け入れることも明らかにした。
今後はこの分野の専門会社アングロ・チャイニーズが、資金需要や事業の見通しなどのアドバイスを行なう。
資金供給側が新たな資金を提供する一方で、その使い道を厳しく精査する目的があるとみられる。
また、IMAGIはコア事業以外の分野の縮小撤退も進めるとしており、
今後はアニメーション製作により特化して行くことになる。
IMGAI
http://www.imagius.com/ 『アストロボーイ』 公式サイト
http://www.astroboy-themovie.com/ animeanime.jp
http://animeanime.jp/biz/archives/2009/02/imgai24.html