2月4日から15日まで、東京・六本木の国立新美術館で開催された第12回文化庁メディア芸術祭の来場者が、
5万5234人と今回初めて5万人を突破した。これは昨年の来場者数4万4524人から、24%の増加、
1万人以上上回っている。
来場者数の増加はイベントの知名度の高まりに加えて、昨年から会場を東京都写真美術館から
国立新美術館に拡張移転した効果とみられる。特に週末の人出が多く、
身近なイベントとして多くの人から関心を持たれたことがわかる。
文化庁メディア芸術祭は、メディア芸術というくくり提示することとで、
従来のファインアートと一緒に扱い難かった比較的新しい表現作品を芸術として取り上げる。
このなかにはデジタルアートを中心としたアート部門、ゲームソフトなども含む
エンターテイメント部門、アニメーション部門、マンガ部門の4つが含まれる。
ゲームソフトやアニメーション、マンガを、表現メディアとしていち早く取り上げた先駆的な試みや、
誰にでも親しみやすい作品を多数含むこともあり人気を集めている。
今年は世界44ヶ国・地域から応募のあった2146 作品から、およそ170 点が展示作品に選ばれた。
アニメーション部門の大賞には加藤久仁生さんの『つみきのいえ』、
マンガ部門の大賞では一色まことさんの『ピアノの森』が選ばれている。
また、メディア芸術祭は展覧会としての展示のほか、作品上映や受賞者・関連分野の専門家を招いた
シンポジウムなどを行い、作品の世界を多角的に取り上げる。こちらも好評を博しており、
今年はこうした企画におよそ2800人が参加した。
近年は、国内の地方での関連企画の開催、さらにメディア芸術祭の海外展の企画など
その活動の場も広がっている。今後、イベントのさらなる成長が期待されている。
文化庁メディアプラザ
http://plaza.bunka.go.jp/ 国立新美術館
http://www.nact.jp/ animeanime.jp
http://animeanime.jp/biz/archives/2009/02/2455000.html