2月13日の日本経済新聞の報道によれば、アニメ製作やオンラインゲームのGDHは、
アニメ部門ゴンゾの大幅なリストラに着手する。現在130名のクリエイターと契約を
行なっているがこれを5年以内に1/4の30人体制とするとしている。そのうえでDVD
部門の不振で現在赤字に陥っているアニメ部門を5年以内に黒字化すると伝える。
GDHは昨年12月に、従業員のおよそ2割にあたる50名程度の希望退職者を募集し、
36名の応募があった。しかし、日本経済新聞の報道どおりであれば、さらなるリストラで
アニメ部門の事業活動を大幅に縮小することになる。
GDHはこれまでも制作事業部門の縮小や他社への一部譲渡などを行なうとしてきた。
しかし、制作スタッフを30人規模まで縮小すれば、同社のアニメ制作はほとんど自社で
行なわれないことになる。
アニメ制作大手とされてきたゴンゾの事業体制は大きく変更されることになる。
GDHは事業のコアを赤字の続くアニメ事業からオンラインゲーム事業中心に切り替えるようだ。
また、こうした変更は、同社の大株主いわかぜキャピタルの事業方針の変更による
ものともみられる。GDHは経営不振に陥ったことから、昨年9月、投資会社いわかぜ
キャピタルの運営する投資ファンドによる公開買付けが行われ同社の傘下に入っている。
同社のもとで経営再建を進めるとしていた。
2008年9月には、いわかぜキャピタルのファンド向けにおよそ10億円の第三者割当てを
行ったほか、2008年12月にも新たに第三者割当て9億円を行なうとしていた。しかし、
12月に予定されていた第三者割当ては現在まで行なわれていない。
この2回目の第三者割当ての実施について、今週初めにアニメ!アニメ!が いわかぜ
キャピタルについて問い合わせたところ、現在回答は出来ないが近いうちに発表を行なうと
述べた。
現段階で、いわかぜキャピタルによるあらたな出資が中止になったのか延期になったのかは
即断出来ない。しかし、同社が昨年秋に考えていたGDHの再建計画になんらかの方針
変更があったのは確かだろう。日本経済新聞の報道と合わせると、いわかざキャピタルは、
当初、現在の規模のある程度の縮小での再建を考えていたアニメ事業を、当初の想定
以上の大幅な事業縮小が必要と判断した可能性が強い。
GDH
http://www.gdh.co.jp/ いわかぜキャピタル
http://www.gdh.co.jp/ ソース:
http://animeanime.jp/biz/archives/2009/02/gdh14.html