ゲーム制作に込めた開発者の思いを聞く「開発陣に質問状」。今週は、横溝正史さんの小説をゲーム化した
「犬神家の一族」です。フロム・ソフトウェアの武村大プロデューサーに話を聞きました。
(回答はほぼ原文のまま掲載)。
−−ゲームのセールスポイントは?
戦後間もない時代を舞台にした「犬神家の一族」の世界を表現する上で、最も重要視したのが視覚的な部分です。
ニンテンドーDSのソフトではこれまでに前例がない「墨絵」のようなビジュアルを採用することで、
ゲームとしても新しいものになったと思いますし、原作の世界にも合致した良作に仕上がっていると思います。
−−開発の経緯について教えてください
シンプルな回答になりますが、横溝正史作品が好きだったからに他なりません。また、横溝正史作品は
今までに何度となく映像化されている超有名な作品にもかかわらず、ゲーム化だけがされたことが
なかったというのも、ゲーム開発に携わる者として歯がゆかったのだと思います。ゲームも、
映画やマンガなどと肩を並べることができるエンターテインメントであると自信がありますので、
「ゲーム化してみたい」という強い意志がありました。
−−開発で印象的なエピソードを教えてください
「犬神家の一族」と並行して二部作である「八つ墓村」の制作も行っていたのですが、開発が終盤を迎え
佳境に差し掛かったあたりで、私を含めたチームの半数以上のメンバーが、インフルエンザウィルスに
やられまして……。忙しい時期に休まざるをえない状況になってしまいました。これも「八つ墓明神」
の“たたり”かと思いましたよ(笑)。
−−ファンへ一言お願いします
今作には小説「犬神家の一族」とは一味違う「もしもこの時に金田一耕助がこんな行動をしていたら?」
という、原作小説とは異なる「もしも」の展開を複数用意してあります。うまくすれば、一人の犠牲者を
出さずに事件を解決する、なんてことも可能です。ぜひすべてのもしもストーリーを見つけて、
ゲームならではの新しい「犬神家の一族」を楽しんでもらえればと思います。
フロム・ソフトウェア 「犬神家の一族」プロデューサー 企画部 課長 武村大(たけむら・だい)
犬神家の一族(DS) 1人用 CEROレーティングC(15歳以上対象)
フロム・ソフトウェア 1月22日発売 5040円
まんたんウェブ
http://mainichi.jp/enta/mantan/game/news/20090206mog00m200074000c.html http://mainichi.jp/enta/mantan/game/news/images/20090206mog00m200073000p_size5.jpg 公式サイト
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