【アニメ】アニマックス・滝山社長に聞く、日本アニメ伝播の裏事情
1 :
あやめφ ★:
■ 「アニメの道」はどこにある?
前回、アニメ好き外国人が押し寄せる秋葉原の「東京アニメセンター」を訪問した。
以来、わたしの頭をよぎるのは「そもそも日本のアニメはどうして伝播していったのか?」というギモン。
そんな話をしていたら、「日経エンタテインメント!」のO編集長が、“アニメ輸出の張本人”を
紹介してくれることになった。なんでも今年の夏、アメリカ・サンディエゴで知り合ったという。
「ほら、これがコミックコンベンションの会場で撮った写真」と、O編集長が見せてくれた
写真は、得意満面にアニメのコスプレをしている人だらけ。
で、“アニメ輸出の張本人”って?
「アニマックスの社長さん」
アニマックスというのはCS放送やケーブルテレビで見られるアニメ専門チャンネルですよね。
「そう。取材に行った今年のコミコンで紹介されたんだよ。ソニー・ピクチャーズエンタ
テインメントの役員でもあるそうで、英語も上手。アメリカのアニメ市場の話とか、
すごく詳しそうだったよ」
まさに適任じゃないですか。
というわけで、今回はアニマックスの滝山雅夫社長に突撃である。
■ プリクラと美容室がクールジャパン?
「なに?クールジャパンを調べてる? じゃあ、あなた、プリクラを取り上げなさい!
最近のプリクラはほんとにすごいよ。あれこそ、まさにクールだね」と、いきなりネタをくださった。
「それからね、日本の美容師さんの技術とセンスってすごいんだって。アメリカの女優なんかでも
日本人の美容師さんにしかできない技を求めて、わざわざ頼む人がいるって聞いたよ。
それもぜひ調べてみなさい!」と、もひとつネタをくださった。
「ハイ…。あの、でも、今日はアニメの話を……」と振ると、わかってる、とばかりにうなずき、
滝山社長はアニメ伝播の裏面史を語り出したのである。
日経トレンディネット(一部抜粋)
http://trendy.nikkeibp.co.jp/article/column/20090106/1022481/ http://trendy.nikkeibp.co.jp/article/column/20090120/1022954/ http://trendy.nikkeibp.co.jp/article/column/20090126/1023109/ 続き
>>2-3
2 :
あやめφ ★:2009/01/30(金) 13:13:58 ID:???
■ 漫画は金持ちになれるがアニメでは無理だった……
物語は1960年代にさかのぼる。「鉄腕アトム」と「エイトマン」は63年〜、「巨人の星」は68年〜。
人気漫画が次々とアニメ化され、テレビ放送されるようになった。背景には59年に創刊した
「少年マガジン」と「少年サンデー」が、全国の少年たちから圧倒的な支持を得たことがある。
「3〜4週間、連載して人気がなければすぐに切られる、という非常にシビアな世界だった。
その代わり、当たれば大金持ちになれる。サクセスストーリーを夢見ることができるのが
漫画だった」と滝山社長は振り返る。
「でも……アニメで大金持ちになれる人はいなかった」
滝山さんによれば、「当時、1話作るのに400万〜450万円はかかるのに、実際に制作会社に
支払われていたのは1話当たりせいぜい150万円くらいだった」とか。この手の話題で
よく見かけるのが、“手塚治虫の功罪”の「罪のほう」って意見だ。
■ 手塚治虫がアニメ界に残した“罪”とは?
手塚治虫はアニメ制作を超格安料金で請け負った。予算がないから描くコマ数を減らし、
しかもスタッフは低賃金で徹夜作業を強いられた。なんと、今につながるアニメ関係者
“ビンボー物語”のひな型をつくったのは手塚だったというわけだ。
そもそもディズニー映画に憧れて漫画家になった手塚だから、「アニメの仕事ができるなら、
儲けは度外視や!」と情熱を傾けた背景もあっただろう。また、「超格安料金で請け負えば、
市場を独占できるやろ」と考えた形跡もあるようだ。
アニメは、どれだけ切り詰めて、作れば作るほど赤字になってしまい、マーチャンダイジング収入や
2次使用をアテにしなければ制作費は回収できないビジネスとして出発したのだ。
それが、連綿と続く「アニメをやっても絶対に金持ちになれないシステム」の始まりだった。
■ アジア、ヨーロッパが日本のアニメを輸入した理由
さて、ビンボーなアニメ産業は必死に赤字回収の手段を模索する。
「幸いにして、アニメは2次使用しやすい条件がそろっているコンテンツだったんだよね」
と滝山社長。
ドラマだったらすべての出演者に2次使用の許可をとらなければいけないが、アニメの場合
その必要はない。音楽もオリジナルの場合が多いので許可不要。脚本も買い取りの
ケースが多かった……などなど。
そして、アジアやヨーロッパのテレビ事情もまた、アニメ伝播の追い風になった。
「例えば60〜70年代、台湾のテレビには2局しかなったし、タイには軍のチャンネルしかなかった。
イタリアやフランス、スペインだって国営放送しかなかったんだよ」
アジアやヨーロッパで民放局が次々と誕生し、チャンネルが増えていったのはせいぜい
70年代の後半から80年代にかけてのことだとか。で、急に放送局が増えたのはいいけど、
流す番組が絶対的に足りない。
「ヨーロッパの新生民放局でアニメ番組をつくろうとしたって、とてもそんな予算はない。
ディズニーアニメは以前からある国営チャンネルがすでに契約済み。そこで、日本のアニメを
輸入して流そうって発想が出てきたワケ」
3 :
あやめφ ★:2009/01/30(金) 13:14:04 ID:???
■ 「ふすま」もアニメならばヨーロッパでOK
「新しい民放チャンネルが増えた80年代のヨーロッパでジャパニーズアニメはじゃんじゃん
放映された」――アニマックス・滝山社長の話はつづく。
フランスの小学校は水曜日がお休みなので、朝から子ども向け番組をやっている。ある時期、
そこでは日本のアニメがさかんに流されていたという。とりわけ『ドラゴンボール』は大人気だったとか
(その後厳しい総量規制がかかり、現在地上波で日本のアニメは見られないらしいが…)。
一方、イタリアでは『愛してナイト』(お好み焼屋さんの娘とロックシンガーのラブストーリー)が
あまりにも人気沸騰し、「続編をつくってくれ!」の大合唱が巻き起こったという。
「いや、そんな、イタリアのためだけに続編なんてつくれませんから……」と製作者サイドが
言ったかどうかは知らないが、イタリアでは勝手に実写版をつくってしまった。お好み焼屋さんは
「ミートボール屋」という設定にアレンジされたらしいが、なぜか日本風の「ふすま」と「かっぽう着」は
そのまま採用されていたという。
■ アニメはいいけどドラマだと感情移入できない
『東京ラブストーリー』を香港で大ヒットさせたのも滝山氏だが、「日本のドラマは、アジアでは
ウケるけれどヨーロッパでは難しい」のだそうだ。
モロ東洋人顔のカンチとリカの恋バナに感情移入しやすいのは、やっぱり東アジアの視聴者だ。
それに画面に登場する日本の食文化、住居環境、生活様式……が欧米人には違和感の
モトになってしまうらしい。
「でも、なぜかアニメだったら平気」なんだとか。お好み焼を食べようが、玄関で靴を脱ごうが、
違和感をおぼえる人はまずいないというから面白い。実写ではない分だけ、見知らぬ物や
様式が出てきても「そんなもんか」とスルーできてしまうらしいのだ。
■ “クールジャパン”は一過性のブームか?
イタリアでは『セーラームーン』も夜の8時台に放送される。
「大人が見られる時間にもアニメを放送している。もしかしたらヨーロッパのほうが日本より
アニメを評価しているかもしれない」と滝山氏は言う。
いまや世界でもっともアニメマーケットが成熟しているヨーロッパでは、日本アニメで育った
世代が、大人向けのかっこいいアニメを模索中なのだとか。ヨーロッパより遅れて
日本アニメブームが到来したアメリカでも「2017年ごろになれば、ポケモン世代が大人になって、
アニメ文化がさらに成熟していくはず」というのが滝山氏の読みだ。
滝山氏が社長をしているアニメチャンネル「アニマックス」は世界57カ国、5700万世帯で
視聴されているが、マーケットの成熟度に応じてコンテンツを調整しているのも成功の秘訣だろう。
たとえばエッチなアニメが流行った南米では、アニメのイメージアップのための軌道修正をしようと
考えたり、全くアニメを知らないインドでは、低学年向けのコンテンツから展開していこうと
戦略を立てたり……。
「長期的な視野をもって、日本発祥のクールなアニメ文化を世界に浸透させていくのが
アニマックスの役割」と語る滝山氏。最後に頼もしいことを言ってくれた。
「“クールジャパン”は、決して一過性のブームじゃない。長い蓄積から生まれた流れだから、
まだまだ続いていくだろう」
4 :
なまえないよぉ〜:2009/01/30(金) 13:19:26 ID:zgQv2I6i
ヨーロッパのその世代は受身ばっかりな気がするが
5 :
なまえないよぉ〜:2009/01/30(金) 13:20:32 ID:qevn7hhy
この輸出のおかげで、イタリアのバレーが、強くなったとさ
6 :
なまえないよぉ〜:2009/01/30(金) 13:21:16 ID:dmovz55d
いやもう韓国アニメの時代ですから
7 :
なまえないよぉ〜:2009/01/30(金) 13:21:45 ID:+PMUx+xl
日本に来ていた外人の小学生が、ビデオに字幕をつけて海外に送ったのが
すべてのはじまりだよ。フランス人の漫画家もそう認めているよ。ちなみに
彼の娘の名はナウシカだ。
8 :
なまえないよぉ〜:2009/01/30(金) 13:26:50 ID:D4c4Vdbp
まぁ見る奴は見るし見ない奴は見ないそれだけ
9 :
なまえないよぉ〜:2009/01/30(金) 13:30:55 ID:3d6af4KN
10 :
なまえないよぉ〜:2009/01/30(金) 13:32:24 ID:6lVWWjDN
夢を追うことは否定しないけど、仕事としてやるのであれば儲けを度外視してはいけない。
それに夢を実現するのであれば、今はPCと高機能ソフトがあるじゃない。
ちょいと形態は変わるけど、同じ夢を追えると思うんだ。
12 :
なまえないよぉ〜:2009/01/30(金) 13:36:17 ID:UDjiNm9h
ずいぶんと景気のよさそうな話だな。
実際の海外のアニメ市場はジリ貧だというのに。
とりあえずアニマックスはカブトボーグ放送してくれればいいよ
16 :
なまえないよぉ〜:2009/01/30(金) 14:59:17 ID:GUprSmYq
アニマはガンダムやり過ぎだろ
アジア人のドラマはヨーロッパじゃ無理だろうなぁ。
アニメなら人種も現実も乗り超えることができる。
>>12 海外のDVD等のセル市場はボロボロだけどアニマックスは
豊富なコンテンツを武器にいつの間にか海外市場で大暴れしてる敵なし状態
19 :
なまえないよぉ〜: