ゲームソフト各社が、女性の利用者を増やそうと、開発や販売に力を注いでいる。
化粧品会社と共同でメーキャップの仕方をアドバイスするソフトを出したり、女性に人気の
宝塚歌劇団にゲームの舞台化を提案したりする例も。新たな顧客層の開拓に向け、
女性の関心をいかにひくかが、課題になっているようだ。
セガは資生堂と組み、化粧した顔を表示できるニンテンドーDS用ソフト「プロジェクトビューティー」を
年末商戦に投入した。DS専用スキャンで自分の顔を取り込むと、顔立ちに合うメークを
提案してくれる。パーティーや会社のときなど目的や場所、季節に合わせた指導も。
普段は挑戦しないようなメークが簡単に試せて、化粧品選びの参考にできる点が実用的だ。
広報の松田香子さんは「携帯機DSの大ヒットでゲームは女性にも身近な存在。女性も
遊びたいと思えるソフトを作り、DSユーザーの裾野を広げたかった」と話す。
背景には、伸びが一段落した国内のゲームソフト市場の情勢がある。ゲーム情報誌出版の
エンターブレインの調べでは、平成19年に3605億円だった市場規模は、20年は3321億円に
とどまった。19年の好調は、家庭用据え置き機、Wiiの大ヒットに引っ張られた形だが、
松田さんは「今回はDSに絞った。女性層の開拓で市場の活性化に結びつけたい」と話す。
DSは国内で2300万台以上とWiiの3倍以上も普及している。
他社も女性の取り込みに知恵を絞る。カプコンは、法廷闘争を描いたゲーム「逆転裁判」の
舞台化を宝塚歌劇団に提案。21年2月からの上演が決まった。パート4まであり、国内外で
300万本以上を売る人気シリーズ。女性を意識した内容ではないが、担当者は「ファンを
広げるには女性がかぎ。ファッション誌で取り上げてもらうなどの努力を心がけている」という。
任天堂も20年10月発売のファッションコーディネートゲーム「わがままファッションガールズモード」が
好調だ。「ターゲットを女性に絞ってはいない」と説明するが、大人の女性の支持も強いという。
MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/entertainments/game/090108/gam0901080810000-n1.htm