アニメ製作やマンガ出版を行うIGポートは、1月5日に平成21年第2四半期(20年6月〜11月)の
連結業績予想の利益を上方修正した。
売上高の予想は従来どおり36億円と変わらないが、8000万円としていた営業損失は500万円に
縮小し、経常損失1億円は損益ゼロにそれぞれ修正された。さらに経常損失(注:リリースによると
純損失の誤記のようです。)も1億6000万円から5400万円に縮小する。
IGポートはアニメ制作会社のプロダクションI.G、ジーベック、マンガ出版のマッグガーデンなどから
構成される持株会社である。2007年12月に、(旧)プロダクション I.Gとマッグガーデンが
経営統合するかたちで誕生した。
今回の業績修正は、このうちマッグガーデンの出版事業での利益率が改善したことなどに
よるものである。一昨年前まで事業不振で苦しんできたマッグガーデンの事業が、経営統合を
きっかけに改善に向かっているようだ。
IGポートの業績予想は、もともと第3四半期までは利益面で赤字を予想していた。
これは、同社の主力事業であるアニメ製作、マンガ出版とも第4四半期(IGポートは3月-5月)に
集中する傾向があるためである。
このためIGポートは、第4四半期で大型劇場映画『スカイ・クロラ』の版権収入とマッグガーデンの
3月期末の売上により一気に黒字化をすると見込んでいる。しかし今回は、赤字幅が最も拡大すると
見られていた第2四半期で、その幅を当初予想より大きく縮小した。通期決算に期待を
持たせるものである。
第2四半期の業績予想は修正されたが、IGポートは通期連結決算については、現時点での
変更は行なわないとしている。世界的な経済環境の変化を理由に版権事業の下振れリスクが
高まっていると慎重な見通しを立てている。
平成20年7月15日に公表された通期連結業績予想では、売上高は74億円、営業利益は
2億7000万円、経常利益は1億9000万円となっている。また、当期純利益は5000万円を予想する。
アニメ!アニメ!
http://animeanime.jp/biz/archives/2009/01/ig_2q.html 業績予想の修正に関するお知らせ
http://eir.eol.co.jp/EIR/View.aspx?cat=tdnet&sid=667424