玩具会社のウィズは、平成21年5月期の第2四半期決算と通期決算の業績予想を大幅に下方修正した。
これは全体で個別商品あたりの売上が減少したほか、ロイヤリティ売上げが大きく減少していること、
OEM新商品の発売中止などが業績に影響を与えているためである。
第2四半期の売上高は当初予想の24億円から16億5000万円に減少し、前期の18億1100万円を下回る。
また営業損失が4億5000万円の予想から7億円に、経常損失は4億5000万円から7億円に、
当期純損失は2億4000万円から8億6000万円にそれぞれ赤字幅が拡大する。
通期連結業績予想では売上高64億円から40億円に、営業利益は2億円から12億5000万円の赤字に、
経常利益は2億1000万円から12億5000万円の赤字に、当期純利益は2億3000万円から16億円の赤字に
引き下げられた。この結果、前期に続く赤字決算の予想となる。
ウィズによれば企画開発売上高は見込み通りに進捗し、バンダイ向けの「∞エダマメ」シリーズ、
「ケータイ捜査官7」関連、「たまごっちプラスカラー」などは堅調に推移したという。
しかし、ロイヤリティ売上げの減少や一部OEM新商品の販売中止などが響いた。
また、「うちの3姉妹」シリーズや「キャラボッツ」シリーズ、スロットカーズ事業、
スロットカー「GSLOT」シリーズ、「ドリーィ☆バラエティ」シリーズ等が苦戦した。
利益面では連結子会社ウィズランドが不振で、同社の取得に関わる投資有価証券の簿価全額
3億4200万円を特別損失とした。さらに子会社支援の特別損失を3億9000万円計上する。
今回の業績予想の下方修正と合わせて、ウィズは希望退職者の募集を行うことも発表している。
募集人数は、40名程度を計画している。募集期間は12月25日から来年1月15日まで、
退職者には所定の退職金のほか割増退職金を支給し、再就職支援も行う。
ウィズによれば割増退職金の支給などで1億円程度の特別損失が発生するが、
来期以降2億円から3億円程度の人件費の削減が見込まれる。ウィズの社員数は
今年5月末で87名となっているため、希望退職者の規模は全体の従業員の4割程度となる。
ウィズは取締役報酬の35%カット、監査役報酬の20%カットも実施する。
経費の大胆な削減で事業収益構造の抜本的改革を行い、事業成長に取り組む構えである。
さらに同社の企画・開発部門子会社アップトーキョーはおよそ3億円の第三者割当を行い、
新規の資金調達を行う。新株式を引き受けるのはソフトバンクで、増資後はソフトバンクが
アップトーキョーの株式36.3%を保有する第2位の株主になる。
ウィズ
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