ゲームソフトの売上ランキングは、ゲーマーや業界関係者にとって当然気になる情報。
だがマーケティングという観点からすると、本当に知りたいのはゲームの購入者数よりも、
そのゲームをプレイして話題にしている人の数だったりする。
そこで米リサーチ会社“Networked Insights”は、ネットの反響をもとに“いまゲーマーを最も
引きつけているソフトのランキング”を発表した。
同社が着目したのは、掲示板、ブログ、SNS、さらに、YouTubeなどのユーザーコンテンツ
共有サイトで日々交わされているユーザー発の情報。
それらの件数を集計し、市場調査会社のNPDグループが毎月発表している売上ランキングと
比較した結果、以下のような違いが見られた。
【2008年10月におけるランキングの比較】
−−NPDグループ調べ−−
1. Fable II……79万本
2. Wii Fit……48万7千本
3. Fallout 3……37万5千本
4. マリオカートWii……29万本
5. はじめてのWii……28万2千本
6. Saints Row 2……27万本
7. SOCOM: U.S.Navy SEALs Confrontation……23万1千本
8. リトルビッグプラネット……21万5千本
9. NBA 2K9……20万2千本
10. Dead Space……19万3千本
−−Networked Insights調べ−−
1. Fable II……8,141,758件
2. Fallout 3……6,554,134件
3. リトルビッグプラネット……6,249,040件
4. Far Cry 2……5.854.007件
5. Dead Space……5,283,784件
6. Grand Theft Auto IV……4,515,723件
7. Rock Band 2……2,414,928件
8. Saints Row 2……2,280,725件
9. Guitar Hero: World Tour……1,552,496件
10. はじめてのWii……1,369,943件
これを見ると、Networked Insights調べのランキングでは、売上本数ランキングにはなかった
4本のタイトル(『Far Cry 2』『Grand Theft Auto IV』『Rock Band 2』『Guitar Hero: World Tour』)が
新たにランクインしている。また、次のようなことも言えるだろう。
●『リトルビッグプラネット』は売上本数ランキングよりはるかに上位につけている。
ユーザーの作成したオリジナルステージがYouTubeなどにアップされ、話題を振りまいて
いることを反映したものと思われる。
●2008年4月末に発売された『Grand Theft Auto IV』は、現在は売上本数トップ10の圏外に
落ちているが、ユーザーの間ではまだまだ現役のタイトル。
●『Guitar Hero: World Tour』は10月末発売のソフトなので、まだ売上本数ランキングの集計
対象にはなっていないが、話題性の高さから新ランキングでは早々にランク入りしている。
●売上本数ランキングで9位の『NBA 2K9』は、新ランキングには入っていない。
一般にスポーツゲームは、他のジャンルに比べ、ネットで話題になりにくいようだ。
このように、ネットの反響をもとにした新ランキングは、売上本数だけでは見えてこない
市場の実態を映し出しているのかもしれない。同社は今後、ユーザー情報の件数に加え、
肯定的・否定的内容をも考慮に入れた集計を行うとしている。
ジーパラ ドットコム
http://www.gpara.com/kaigainews/eanda/2008121901/