ポップスやワールドミュージックなど幅広いジャンルで活躍し、飛翔感のあるヒーリングヴォイスで
聴く者を魅力してきたシンガーソングライターの河井英里さん。2008年8月に急逝した彼女の追悼
アルバム『ひまわり』が12月24日にリリースされます。
今作は、「ARIA」シリーズ、「スケッチブック〜full color's〜」、「バンブーブレード」といった、河井英里
さんが参加したアニメ作品の楽曲を中心とした作品で、ボーナストラックには仮歌やライヴヴァージョン
などの未発表音源も多数収録。
生前、美しい自然をこよなく愛した河井英里さんの遺志を尊重し、このアルバムの収益の一部は、
世界自然保護基金ジャパン(WWF JAPAN)に寄付されるとのことです。
http://i.listen.jp/img/newtype/anisonnews/000467_1.jpg ▲ジャケットイラスト
<flyingDOGのプロデューサー・福田正夫氏のメッセージ>
まさかこんなアルバムを作る日が来るとは思ってもみませんでした。
亡くなる三ヶ月前に最後にお会いした時はまだお元気そのもので、すでに病魔に蝕まれていたことなど
知る由もありませんでした。 そんな河井英里さんの生前の功績を振り返るのがこのアルバムです。
といっても、弊社に残された彼女の音源はそう多いわけではなく、必然的に彼女がとても強い愛情を
もって制作に携わってくれたTVアニメ「ARIA」シリーズからのものが中心になっていますが、
河井英里名義で発表した曲はさらに少なく、例えば3、7、11曲目については他のアーティストのために
英里さんが仮歌を入れてくれたものです。
本来、仮歌はあくまで歌い手が参考にするためのガイドとしてのみ存在するもので、決して世に出すべき
性質のものではありませんが、英里さんがいかに真摯な姿勢で他のシンガーのために仮歌を吹き込む
という作業に臨んでいたかを知っていただくために、あえて収録させていただきました。
仮に歌った、ということをまったく感じさせない、説得力と滋味に溢れた歌に仕上がっていると思います。
また、12曲目は、本来の歌い手である広橋涼さんにこの曲の言葉に宿る「歌心」を伝えたくて、英里さんが
自宅で演奏したピアノ弾き語りをmp3ファイルで送ってくれたものをそのまま収録しました。そのファイル名
が本来のタイトルである「SUNFLOWER」ではなく「ひまわり」と書かれていたことが何か妙に印象に残り、
それがこのアルバムのタイトルにもつながっています。
「ARIA The CONCERT」のLIVE音源にいたっては、PA卓で資料用に録音しただけのMDがマスターに
なっています。音質に関してはいろいろとご不満も残るかもしれませんが、このコンサートが大きな
ホールで英里さんがフロントボーカルとして最後に歌った機会であったことを考えると、それでもあえて
収録する意味はあると考えました。
結果的に、「シンガー・河井英里」の様々な側面が見出せるアルバムになったと思います。
このアルバムとともに、ひまわりのように明るく、凛として情熱的だった河井英里さんの記憶がみなさんの
胸にいつまでも残り続けることを願ってやみません。
http://listen.jp/newtype/anisonnews_000467.htm