【業界/コラム】「不況に強い」ゲーム産業は世界経済危機とも無縁?
米国発の金融危機が世界経済を揺るがせている。企業の業績見通し修正も相次いでいるが、
景気後退はゲーム産業にどんな影響をもたらそうとしているのかを2回に分けて報告する。
今回は、海外市場の動向を中心に取り上げる。(新清士のゲームスクランブル)
■アイスランドのゲーム会社を見舞った「危機」
金融危機が直撃し、主要3銀行を国有化したことで世界的な注目を集めたアイスランドには有名なゲーム会社が1社ある。
宇宙船を駆使して銀河系をめぐるSFをテーマにした大規模オンラインRPG「EVE Online」を開発、運営しているCCP Gamesだ。
欧米を中心に世界全体にサービスを展開しており、約15ドルの月額料金を支払う23万人のユーザーがいる。
従業員は250人程度で、年間の売り上げは約3600万ドル(約36億円)。
日本向けにサービスは行われていないが、成功しているオンラインゲーム会社として知られている。
ところがアイスランドの主要銀行の国有化発表後、「CCP Gamesは大丈夫か」という懸念が、ネット上でさかんに取りざたされ始めた。
この不安を打ち消すため、10月16日に、ヒルマー・ベイガー・パターソンCEOはCCP Gamesの「開発者ブログ」に
「生まれながらにしてグローバル(born global)」というタイトルの書き込みを行った。
その文面は、同社の経営に問題がないことをしきりと強調する内容だった。
「今日ではCCPはアトランタ、上海、ロンドン、レイキャビクにオフィスを持ち、多様な社員とパートナー会社によって、
世界全体に手を広げるグローバル企業になってきました。我々は様々な文化的な影響を持ち込むグローバルなユーザーを、
EVE Onlineという一つにまとめられた世界に集めることができている。
感情的で経済的な大荒れが生み出す短期の変動に対しての慣れがすでにできているのです」(筆者妙訳)
言うまでもなく、アイスランドは人口が30万人の小国で、世界でサービス展開することなしに、成功はあり得ない。
そして、グローバル展開するうえで世界中の金融機関と仕事をしているために、信用不安の影響を管理できると、ブログでは訴えている。
CCPはこのタイミングで、コメントを出す必要があった。
世界中のEVE Onlineファンがアイスランドに集まるファンイベント「FANFEST 2008」が11月6〜8日の日程で開催予定で、参加者を募集していたからだ。
熱心なファンが対象とはいえ、わざわざ自費でアイスランドに飛行機で行かなければならない。参加者の動揺を抑える必要があった。
そのためCCPは、金融不安により外貨への両替に問題が生じることはないか、
主要スポンサーでもあるアイスランドの航空会社が突然サービスを停止したりすることはないか、といった質問事項をまとめたQ&Aまで公開した。
また、ドルに対してクローネが約50%も安くなったことにより、アイスランドは観光地としてすばらしくなったとまで売り込んでいる。
アイスランドの金融危機が勃発して約1カ月が経過した現在でも、ゲームは問題なく継続されており、
ユーザー視点でさらなる心配を感じさせる事態は起きていない。
通貨変動がCCPの業績に大きな影響を与えることは予想されるが、金融危機をきっかけにゲームをやめたという書き込みは、
公式サイトを探しても見あたらない。むしろ、輸出力を持つ企業として、
バブル崩壊後のアイスランド経済で一躍注目を集める立場に変わりつつあるようだ。
■ゲーム産業は不景気に強いのか
「ゲーム産業は不景気に強い(Recesion-Proof)のか」という報道が、米マスメディアでも目に付くようになった。
北米のゲーム産業は、ネットバブル崩壊や2001年の9.11テロが引き起こした景気減速の影響を受けないまま、一辺倒で成長を続けてきたからだ。
むしろ、テロ後は旅行を控える動きが広がったために、消費がゲームにへと向かい市場の拡大に役だった側面さえある。
これは、日本の場合にも当てはまる。日本の消費者向けゲームソフトの売り上げがピークを迎えた90年代の時期は、「失われた10年」と呼ばれる不況期だった。
しかし、日本経済が03年に底を打って再び好景気と呼ばれる段階に入って、逆にソフト市場は縮小した。
このように景気との連動が起きにくい理由は、消費者にとってゲームは高いといってもハードがせいぜい数万円、
ソフトは数千円にとどまるためと思われる。自動車や住宅の比ではなく、そもそも景気の影響を受けにくい産業分野だと考えられる。
ttp://it.nikkei.co.jp/digital/news/index.aspx?n=MMITew000007112008 (1/2)
ttp://it.nikkei.co.jp/digital/news/index.aspx?n=MMITew000007112008&cp=2 (2/2)
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調査会社の米NPDが10月20日にGamasutra誌に発表した北米市場のクリスマス商戦の分析では、今回の景気悪化の影響はないと述べられている。 NPDのアニタ・フラジアー氏は次のように指摘している。「今年のセールスの結果を見ても、経済情勢の厳しさとゲームの売り上げの 相関関係を見いだすことはできない。それは、経済が非常に強いときでさえ、相関関係がないという重要な事実をも示している。 経済から産業へのインパクトがあるというどんな証拠もない」 同じくNPDのミシェル・パクター氏は「ソフトウエア販売の強さはホリデー期間中に維持されるだろう。 10月の販売結果は昨年よりかなりよいとの予測を得ており、悪化は考えにくい」と述べている。 ■EAが発表した大規模リストラの意味 一方で、影響が出ていないともいえない現象もある。 ゲームソフト大手の米エレクトロニックアーツ(EA)は、10月30日に発表した第2四半期決算で、 ゲーム市場の強さを強調しながらも、従業員の6%に当たる約600人の解雇を決めたことを明らかにした。 これは相反するメッセージで構成されている。 会見の中で、CEOのジョン・リッキティエロ氏は、1株当たり利益が減少していることを認め、 この対策として検討すべき論点を4つ上げている。第一に、世界的に経済環境が厳しいこと。 第二に、企業としての運営効率が悪いこと。第三に、1株当たり利益を上昇させる流れを作ること。 そのため、第四として、解雇を通じて将来的なコストを減少させるとしている。 リッキティエロ氏は、「ゲーム産業は過去の不況からみても非常に立ち直りが早い。 新しいコンソール機が技術を引っ張っている場合には、不況が持つネガティブな影響を越えると、 過去の歴史が示している」と述べ、ゲーム産業の過去の分析を行っている。 そして現在は、3つの据置型ハードウエアがすべて成長期に入っているという前例のない時期であり、 2008年に北米では22%、欧州では30%の市場成長が続いていると強調した。 しかし一方で、「10月は、消費者と小売店がだんだんと用心をし始めている様子が指標に表れている。 我々は、長期的に見た場合、ゲーム分野について楽観的に考えているが、短期的には用心深くすることが必要だ」とも述べている。 今ひとつ、わからない説明なのは、ゲーム産業は堅調としつつも大規模なリストラに踏み切る点だ。 直接的な理由は、EAが今年のクリスマス商戦の目玉の一つとして投入予定だった「ハリー・ポッターと謎のプリンス」が 延期になったことだろう。映画の公開が11月から来年8月に延期されたため、同時発売だったゲームも発売できなくなったのだ。 これによる第3四半期の影響は免れられないため、人員削減で影響を緩和したのだと考えられる。 ただ、それ以外の要因も無視できない。EAは9月16日に「グランドセフトオート」シリーズを持つ米テイクツーに対する 20億ドル(約2000億円)規模となる大型買収提案を取り下げた。9月15日にリーマン・ブラザーズが破綻して、 金融危機が広がる時期と重なることを考えると、M&A市場への潤沢な資金供給を背景に、 事業拡大を追求する路線が壁に突き当たったともいえる。 世界トップのゲームソフト会社の座を争うアクティビジョンブリザードに対抗しようと、多数の企業を取り込んできた拡大路線が 一時的にせよ止まったと考えていいのだろう。 ■買い控えは起きなくても経営に影響 今回の同時不況で世界のゲーム産業が消費減速に直面する事態は起きにくいという見方は、どうやら妥当なようだ。 不況であろうと、ゲームを遊びたいユーザーは確実に存在しており、ゲームを買い控えようという動きが広がる兆候を 含んだデータは今のところない。 一方で、企業のレイヤーでは、金融危機が大きく影響を与えている可能性がある。 EAの発表から読みとれるのは、ゲーム産業にとっては、消費による影響よりも経営戦略面での影響の方が大きいのではないかということだ。 株価下落によって生じた新しい局面を理解することが必要だ。次回はそれについて取り上げよう。 −−−−−−−−−− 終了 −−−−−−−−−−−
3 :
なまえないよぉ〜 :2008/11/10(月) 11:07:29 ID:AEI+k3rr
コピペして記者気分
4 :
なまえないよぉ〜 :2008/11/10(月) 11:08:46 ID:rIH+Bp+s
だが日本のゲーム産業はマジコンとCFWで壊滅
5 :
なまえないよぉ〜 :2008/11/10(月) 11:16:00 ID:iy0e3Sfr
さすがEVE。
6 :
なまえないよぉ〜 :2008/11/10(月) 11:38:48 ID:HV17yypn
ゲームっていらないものとか必要ないものとか言われがちだが、 不況に強いってことは逆にそれだけ人間にとって必要とされてるってことだな。
7 :
なまえないよぉ〜 :2008/11/10(月) 11:46:27 ID:DHRzrANp
不況だから逆に有利なんだろ。
8 :
なまえないよぉ〜 :2008/11/10(月) 11:56:01 ID:fIIVeqXz
金のかからない現実逃避だしな。
9 :
なまえないよぉ〜 :2008/11/10(月) 12:27:33 ID:dx+dhiPQ
不況に強いっていうか 世界の景気に左右されないってだけだろ。 オタクの世界はどんな状況でも面白いものが出れば買う。そんだけ。
業界人を使い捨てにしても誰も気にしない業界だからだろw 製造業なんかだと派遣やバイトすら簡単にクビに出来ないし
11 :
なまえないよぉ〜 :2008/11/10(月) 12:31:34 ID:A2SPl9eB
世界の景気に左右されない代わりに、景気と無関係に飽きられたら終る市場。 ファミコンの黄金期から、PS3の壊滅の時代まで生きてた俺が言うんだから間違い無い。 末期のハード開発に関わってる企業は悲惨極まりない。
ゲーム業界って自転車操業なとこ多い厳しい業界なのに、景気がいいように書くなよ
思えばオタクがビジネス畑に目を付けられたのって 世界経済に左右されない独自の経済基盤を持ってるからなんだけど 平成不況になるまで露見しなかったのは オタク産業が本格的に始まったのがバブル経済あたりからだったからなんだよなー。 オタク産業の売り上げは偏見のひどかった当時もすごかったけど、 日本経済そのものはそんなの屁でもないくらいの勢いだったし。
景気との連動が起きにくい?思いっきし連動してるように見えるんだけど・・・ 経済が不況だとゲームが売れて、好景気だとゲームは売れないて記者自ら書いてるし
5万あれば100時間は楽しく過ごせるしな。
なんも生産性の無い行為だけどな
現実逃避産業がこれから儲かるのは当然じゃないか
18 :
なまえないよぉ〜 :2008/11/10(月) 13:20:06 ID:fxat10ii
オタク相手だからなw
そういや俺の姉も、子供がゲームやるのはイヤだけど、 あまりレジャーに金かけれないから しょうがなくゲームさせてるって言ってる。 若者だって車買ってデートするより、レースゲームとギャルゲーの方が安上がりだしな。
ミョウバン溶かしただけの水は有難がって高値でバカスカ買うのにな
22 :
なまえないよぉ〜 :2008/11/10(月) 15:58:55 ID:ungFFY4v
続編地獄は行き詰まりと経営難の行きついた先だと思うんだが
マリオ地獄ですね 分かります
任天堂だけは大儲けしているな
26 :
なまえないよぉ〜 :2008/11/11(火) 01:19:38 ID:vxDEg8OH
将来的に日本のゲーム会社は合併を繰り返して最終的に3社ぐらいになるって大学の講師が言っていたのを思い出した
DSやWIIのおかげで金さえあればショボゲー引き下げて参入できるからなぁ 日本の場合は大規模な会社が潰れて小規模な会社が増えるんじゃね?
>>27 パブリッシャーが統合されるだけで下請けは合併しない
任天堂連合、コナミ連合、スクエニ連合、バンナム連合、ただしセガはどうなるか微妙w
30 :
なまえないよぉ〜 :
2008/11/12(水) 05:38:16 ID:NZ8S+cVl エロゲ産業は不況関係ないな 大儲けも出来ないけど・・・っていうか現場は奴隷?