大手玩具企業のタカラトミーは、今年8月5日に予想修正として発表していた
平成21年3月期第2四半期業績予想を再び修正した。
8月5日の段階では、連結売上高の下方修正と利益の上方修正を行っていたが、
今回は売上高を変更せず、営業利益、経常利益、当期純利益を大幅に引き上げた。
新しい予想では第2四半期の連結売上高は880億円、営業利益は32億5000万円(前回17億円)、
経常利益35億円(同21億円)、当期純利益26億円(同16億円)である。
今回の修正はタカラトミー個別の業績が好調であるためである。
タカラトミーでは定番商品が堅調であることに加えて、
トレーディングカードゲーム「デュエル・マスターズ」や「トランスフォーマー」が
引き続き好調に売上を伸ばしているとしている。
こうしたタカラトミーの玩具好調が業績を支えている。
しかし、グループ企業を合わせた連結決算では、
グループ企業の一部が不振で売上高が伸びなかったようだ。
一方で、利益面では、タカラトミー単体が全体の落ち込みをカバーしたものと見られる。
今回タカラトミーは通期の業績予想修正も行っているが、
こうしたやや複雑な業績内容から通期の見通しについてはかなり慎重な姿勢になっている。
連結売上高は1970億円から1820億円に引き下げられる一方で、
営業利益、経常利益、当期純利益は67億円、66億円、53億円とそれぞれこれまでどおり据え置かれた。
これについてタカラトミーは、世界的な景況の悪化と第3四半期以降の国内玩具市場も厳しく、
売上高は減少するとしている。
「トランスフォーマー」など米国市場への依存度の高い商品の失速も、
念頭に置かれてようだ。
さらにグループ会社の業績悪化などを挙げ、
営業利益、経常利益、当期純利益とも当初予想並みとしている。
人気に左右されがちな玩具企業特有の保守的な業績見通しも含まれていると考えられるが、
世界的な景気失速が玩具企業にも影響を与えているようだ。
タカラトミー
http://www.takaratomy.co.jp/ animeanime.jp
http://animeanime.jp/biz/archives/2008/10/2_6.html