◎佐々木氏の素顔に迫る ウルトラマンの脚本家
旧根上町(現能美市)出身のシナリオライター佐々木守氏の功績を、同氏が脚本を担当した
「ウルトラマン」を通してたどるユニークな催しが来月二十四日、同市根上総合文化会館で開かれる。
退治される怪獣を同情的に描くなど、物語に弱者への慈しみをにじませる独自の手法を用いた脚本家の素顔に迫る。
実弟の会社社長佐々木均さん(60)=同市西任田町=らでつくる実行委員会が
「佐々木守の世界 ウルトラマンフォーエバー」(北國新聞社後援)と銘打ち、実施する。
ウルトラマンを文学的な視点から研究し、「ウルトラマン先生」と呼ばれている北海道の中学教師・神谷和宏氏と
SF特撮研究家・池田憲章氏が講演し、佐々木氏の人柄などを振り返る。
同氏が書いたウルトラマン第二十三話「故郷は地球〜棲星怪獣ジャミラ〜」、
第三十五話「怪獣墓場〜亡霊怪獣シーボーズ〜」も上映する。円谷プロダクション(東京)の協力を得た。
ウルトラマン第二十三話「故郷は地球」では、国家の命令で宇宙開発に従事し、遭難した星で怪獣となった
宇宙飛行士「ジャミラ」を同情的に描き、勧善懲悪が主流だった一九六〇年代の特撮ドラマに新風を吹き込んだ。
均さんは「ストーリーに込められた兄の思いを多くの人に知ってほしい」と話した。
入場無料。問い合わせはコムレイド=(電話番号略)=まで。
●佐々木守氏(ささき・まもる)旧根上町出身。小松高、明治大文学部卒後、
「七人の刑事」「柔道一直線」「アルプスの少女ハイジ」などのテレビドラマや
アニメの脚本、漫画原作などを幅広く手掛けた。2006年2月、69歳で死去した。
北國新聞 石川のニュース [10/25]
http://www.hokkoku.co.jp/_today/H20081025103.htm