10月10日に発表された、アニメの企画・制作を手掛ける創通の
平成20年8月期(19年9月〜20年8月)決算が順調だった。
連結売上高が159億3700万円と前年同期から23.3%増と伸びたのに加えて、
営業利益も18億4600万円(同20.6%増)、
経常利益も20億2400万円(20.3%増)と好調だった。
一方、当期純利益は10億5900万円と5.4%増に留まった。
好調だったのは同社の主要部門であるメディア事業である。
売上高が122億円と前年比で26.6%伸びたほか、営業利益は45億2890万円で
前年比71.3%増と伸び率が大きかった。
売上高の増加は、期中に取り扱う作品数の増加も影響している。
テレビ番組などの企画作品数が前年の16作品から21作品となり、
番組企画売上高の伸びに貢献している。
期間中特に大きな作品は、『ゴルゴ13』、『機動戦士ガンダムOO』である。
『しゅごキャラ!』、実写映画『ひぐらしのなく頃に』なども含めて、
13作品の製作委員会の組成・運営を行った。
また、『ガンダムOO』は、新商品のCF制作等の広告収入も順調だった。
『機動戦士ガンダム』のCF制作、新商品の大型キャンペーンも順調に推移、
『スーパーロボット大戦』も含めて広告事業の伸びにも貢献している。
メディア事業のなかに含まれる就職情報では、子会社ジェイ・ブロードで
薬科大学6年生移行に伴う特需発生したことが採用広告収入を大きく増加させている。
ライツ事業は売上高が28億3200万円(前年同期比5.5%増)、
営業利益は14億2700万円(同4.1%増)である。
制作出資を増加させ、版権の獲得に努めた効果としている。
主力タイトルは『ひぐらしのなく頃に』シリーズ、『瀬戸の花嫁』、
「ガンダム」シリーズ以外の旧作ロボットアニメの版権収入も延びているとしている。
「ガンダム」シリーズでは、携帯電話やパチスロなどの新商品カテゴリーの商品化が貢献した。
創通は平成21年8月期の業績予想について、
連結売上高162億円、営業利益19億円、経常利益19億円、
当期純利益10億7000万円を目指す。
深夜アニメ放映枠の減少のため企画作品は前期より減り16作品程度になるが、
休日午前中の子供向け作品の放映を増やし、収益の拡大を図るとする。
主力作品は『機動戦士ガンダムOO』、『ゴルゴ13』、『しゅごキャラ!!どきっ』、
『ひぐらしのなく頃に』シリーズなどになりそうだ。
創通
http://www.sotsu-co.jp/ animeanime.jp
http://animeanime.jp/biz/archives/2008/10/post_465.html