9月11日に本体の価格改定を行なって以来、9月28日集計分まで週間販売台数が1万台以上と
これまでになく好調なXbox 360。欧米での普及台数をベースに国内でも日本のメーカーからの
意欲作が続々と発表・発売されているのが現状だ。今回は、そんな大躍進のXbox 360を統括する
マイクロソフト(株) 執行役 ホーム&エンターテイメント事業本部長の泉水敬氏にお話を伺った。
――本体の値下げをしてから好調だと思うのですが、手ごたえはいかがですか?
泉水 Xbox 360本体の週間販売を見ても、Xbox 360の勢いが実感できたのは実はもっと前からの
ことなんです。実際には6月に日本市場に向けたRPGタイトルの発表会「RPGプレミア」を行なった
ことで、6月後半以降の販売に手応えが出てきました。
■ Xbox LIVEを介した各サービスの展開とは
――パブリッシャー視点で言うと『アイドルマスター』の例のように、Xbox LIVEを介したダウンロード
コンテンツの提供・販売というのは非常に魅力かと思いますが、このことに対してのお話を聞かせて
もらえますか?
泉水 日本では特に「アイドルマスター」がダウンロードコンテンツとしてある意味オバケ化して
いますが、ほかのコンテンツでも順調にビジネスとして拡大しています。海外展開の可能性も
Xbox 360の魅力のひとつですが、既存のソフトに付加価値をつけるようなオンラインのダウンロード
コンテンツもXbox 360らしいサービスではないかと思います。
■ 複数ハードでの発売が基本となっている現状でXbox 360の取るべき道とは
――現在ゲーム業界というのは他機種で発売されたものが、同じように近いタイミングで発売される、
マルチプラットフォーム戦略が多くなっていますが、こういった現状をどう思いますか?
泉水 まず、複数のプラットフォームがそれなりの規模で並存しているというのは、いままであまり
例がありません。そんな状況の中、メーカー側の経営的な視点から言うと、やはり複数のプラット
フォームに対して同様のコンテンツを提供することは経済的にも効率的ですし、戦略上望ましい
というのは我々としても理解しています。
そういった中で我々は、Xbox 360の能力、ネットワークインフラ、提供している開発環境など、
よりよい環境を提供し続け、マルチプラットフォームの中でも、差別化を加えていただけるように
働きかけたいと思っているのです。
――E3で「ファイナルファンタジーXIII」が欧米ではXbox 360でも発売されると発表されましたが、
日本でのXbox 360版「ファイナルファンタジーXIII」の必要性は感じられますか?
泉水 ずっと以前から「Xbox 360のプラットフォームにはこのタイトルが必要だ」というものが
たくさんあり、それらをXbox 360のプラットフォームに載せていただくための働き掛けを続けています。
その活動はこれからもずっと行なっていきますし、現時点ではいろいろと足りない部分もあると
思いますが、ユーザーが求めているモノには今後も展開を働きかけていくつもりです。
ASCII.jp(9/24収録、一部抜粋)
http://ascii.jp/elem/000/000/177/177533/