【企業】TYO決算 円谷プロダクション堅調 アニメ事業は目標未達

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1コロッケそばφ ★
9月18日に発表されたコンテンツ制作のTYOの平成20年7月期の業績が好調である。
連結売上高は311億1800万円、営業利益は18億500万円、経常利益は14億5200万円、
当期純利益は6億2000万円となった。
平成19年7月期は変則決算で期間が10ヶ月しかなかった。このため今回の決算は
前年同期との比較は出来ない。それでも、前年の売上高189億1200万円、
営業利益7億800万円、経常利益5億8500万円、当期純利益2億1000万円と較べると、
平成20年7月期にTYOの業績が大きく伸びたことが分かる。

これは広告映像事業とコンテンツ・ソリューション事業が好調であったほか、
インターナショナル事業とエンタテインメント事業が営業損失から営業利益に
転換したことが理由とみられる。
また、TYOは今回、円谷プロダクションのグループ化による好影響について
特に言及している。円谷プロダクションは期中の売上高目標を達成するなど
業績が堅調に推移した。今期は企業再建コストがあったことから収益を圧迫したため、
売上高の伸びほどの利益はなかったが、今後は連結利益に大きく貢献していくとしている。
さらに、これまで制作収益が中心であったグループに、新たにライツによる
収益をもたらしている。これらは『ウルトラマン』等のキャラクター資産などから
発生するものだが、TYOにとってはライツビジネスという新しい事業モデルとなっている。

全体の事業のうち、アニメやゲーム、CGなどのグループ会社からなるエンタテインメント事業は、
売上高が92億9700万円と前年の41億800万円から大幅に増えた。これは円谷プロダクションの
グループ化によるところが大きい。また、営業利益は前年の1億3000万円の赤字から
6億2800万円の黒字に転換した。
このなかでには好調だったのはCG事業である。CG制作会社はルーデンス、デジタル・フロンティア、
GEMBA、さるちんの4社から構成されるが、デジタル・フロンティアが好調で、
4社全体で売上高、利益とも目標を上回り業績に貢献した。

しかし、ゆめ太カンパニーとハルフィルムメーカー、動画工房の3つのアニメ制作会社と
アニメポストプロダクションのリアル・ティの4社から構成されるアニメーション事業は
業績目標に達せず振るわなかった。
TYOはこの理由として、ハルフィルムメーカーの目標未達を挙げている。そのうえで期中に、
ハルフィルムメーカーの人件費と家賃を削減し、さらに不要な制作ラインも削減する
大幅なリストラ行った。今後は、編集などの部分でアニメーション制作4社全体の作業の集約行う。
グループのシナジーを活かすことで、コスト削減に取り組んで行く方針である。

TYOは、今後の展開として、不採算会社の徹底的な建て直しによる利益水準の底上げをする
としている。また中長期的な目標として、映像コンテンツの海外展開とライツビジネスによる
新たな成長を目指すとしている。
ここでも円谷プロダクションのグループ化にふれ、これまでの制作からの収益のみだけでなく、
ライツ分野の事業拡大を目指すとしている。平成21年7月期は、連結売上高350億円、
営業利益18億5000万円、経常利益15億円、当期純利益5億円を予定している。

TYO http://www.tyo.co.jp/

animeanime.jp
http://animeanime.jp/biz/archives/2008/09/tyo_7.html