●なんと現行OSに対応させてオールドゲームを販売
日本でも近年急速に、Xbox LiveやPlaystation Network、Wiiウェアなどによって、
ゲームのダウンロード販売が広まりつつある。気軽にプレイできるカジュアルゲームが購入できるのはもちろん、
当時のゲーム機を引っ張りだしてくることなく、懐かしのゲームを入手してプレイできるのもうれしいところだ。
誰もがつねに、最新のグラフィックで作られたバリバリの最先端ゲームをプレイしたいわけではない。
Wiiウェアで完全新作として発売予定の『ロックマン9』を“懐かしい新作”として待ち望んでいる人も多いだろう。
PCではゲームのダウンロード販売はコンシューマー機より一歩進んでおり、
『ハーフライフ』シリーズなどで知られるデベロッパー、Valveが運営する “STEAM”は
単なるダウンロード販売を超えて、予告ムービーの配信や修正パッチの配布を行なったり、
フレンド機能もある、ゲームのためのひとつの大きなシステムとなっている。
海外の大手ゲームメディア企業のIGNが運営する“Direct2Drive”など、
ほかにも同様のサイトは幾つかあるが、現在のところ新作から旧作まで豊富な
ラインナップを揃える“STEAM”のひとり勝ちといった様相。
そんななか、“過去のPCゲームを安価に提供する”ことを理念に掲げて
新たに登場したのがCD Projektの“GOG.com”(Good Old Gamesの略)だ。
現在クローズドβテスト中の“GOG.com”では、6つの特色を掲げている。
“80年代から現在までの優秀なオールドゲームのカタログを構築し、提供する”、
“ソフトは安価に”、“DRM(著作権技術)を施さない”、“Windows VistaとXPに対応させ、購入後のサポートもちゃんとやる”、
“壁紙やサントラのMP3、マニュアルといったおまけを付属させる”、
“オールドゲーム好きのコミュニティも作る”というもので、
なかでもWindows VistaとXPへ対応させるというのは驚き。押し入れからCD-ROMを引っ張り出してきたにせよ、
中古で販売されているものを発掘してきたにせよ(それと、違法にプログラム本体のコピーを入手したにしても)、
ある程度古いゲームは現在のOSでそのまま動かないのが、PCのオールドゲームをプレイするにあたっての
大きな障害だからだ。わざわざプログラミングをしてでもオールドゲームを提供したいという気概が感じられる。
『Fallout』シリーズの旧作をはじめ、記者が学生時代に好きだった『Redneck Rampage』や『Shogo』などの
タイトルもあるが、今年になって『Quake』などid Softwareの旧作をラインナップに加えた“Steam”と比べると
まだまだ力不足の印象。今後の追加に期待したい。
なお、日本からのアクセスとソフトの購入ができることを独自に確認しているが、
βテスト中および正式サービス時の日本からの利用、日本語版OSでの動作はファミ通.comで
保証しないのでご了承いただきたい。また、販売されるソフトはすべて英語版。ご利用は自己責任で。
“GOG.com”の公式サイトはこちら
http://www.gog.com/ http://www.famitsu.com/pcent/news/1217937_1341.html