鹿児島市の天文館に、8月2日72歳で亡くなった漫画家の赤塚不二夫さんが描いた鶏を看板に
掲げる店がある。ウインクをしながら右脚を上げる姿は愛嬌たっぷり。「焼鳥丸万」=同市
山之口町=の中村文彦代表(59)は「先生との思い出がつまった絵」と話す。
中村さんは約20年前、南種子町の「インギー鶏」の売り込みに携わった。以前、インギー鶏を
取り上げたテレビ番組に赤塚さんがナレーターとして登場していたことを知り、協力を頼もうと
赤塚さん宅を訪問。意気投合し、深夜まで語り合ったという。
その後も上京の際は必ず赤塚さん宅を訪れた。集まったほかの飲み仲間と一緒に、深夜まで
麦焼酎などを酌み交わし、親交を深めていったという。
出会いから数年後、「丸万の屋号は宮崎にも数店舗ある。何とか客に鹿児島の丸万を覚えて
もらいたい」と赤塚さんに店のPRを頼んだ。1カ月半後、中村さんの手元に今にも赤塚漫画に
登場しそうな生き生きとした鶏のイラストが届いた。
店では、このオリジナルキャラクターの話題で盛り上がる客も多い。赤塚さんがこの世を去って
1カ月。中村さんは「絵を見たら赤塚さんと飲んだ日々を思い出す」と懐かしそうに話した。
南日本新聞
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