8月7日に発表された総合エンタテインメント企業バンダイナムコホールディングス(バンダイナムコHD)
の平成21年3月期第1四半期(20年4月〜6月)決算は、全般に不調だった。
グループ全体の連結売上高は899億7900万円(前年同期比6.4%減)だったほか、
営業利益は15億2800万円(同65.8%減)、経常利益は24億9000万円(同55.2%減)、
当期純利益は10億1800万円(同63.2%減)と利益面での減少の大きさが目立った。
事業セグメントごとでは、ゲームコンテンツ事業以外の全てが前年同期比で減収となった。
また利益面でもゲームコンテンツ事業と映像音楽コンテンツ事業が赤字に転落している。
これについてバンダイナムコHDは、トイホビー、ゲームコンテンツ、映像音楽コンテンツ各事業では
第3四半期以降に商品・サービスが集中しているとする。
また、アミューズメント施設事業は、市場環境が厳しく既存店が苦戦した。
しかし、バンダイナムコHDは、年初計画との比較では計画の範囲内の推移と見ている。
トイホビー事業では、国内で『炎神戦隊ゴーオンジャー』や『Yes!プリキュア5 GoGo!』、
海外では『POWER RANGERS』、『BEN10』が人気となった。
しかし、海外での『Tamagotchi(たまごっち)』の減少幅が大きかった結果、前年同期を下回った。
トイホビー事業の売上高は353億9000万円(前年同期比11.7%減)、
営業利益は19億9400万円(同26.9%減)である。
アミューズメント施設事業は、市場環境が厳しく既存店売上が前年同期比で86.7%と低調だった。
同事業の売上高は194億7000万円(前年同期比9.7%減)、営業利益は6900万円(同79.6%減)である。
ゲームコンテンツ事業は、家庭用ゲームソフトで
ニンテンドーDS向けの「めっちゃ!太鼓の達人DS 7つの島の大冒険」、
Wii向け「テイルズ オブ シンフォニア -ラタトスクの騎士-」などのヒット作があった。
しかし、期中の大型タイトルの発売が少なく、前年同期と比較すると利益率が低下した。
一方、海外では米国での『NARUTO』関連ゲームソフトが好調に推移したが、
全体では前年同期には及ばなかった。
ゲームコンテンツ事業の売上高は255億1400万円(同3.8%増)、
そして営業利益は2億1400万円の赤字に転落している。
ネットワーク事業では、モバイルコンテンツで「ガンダムGATE」、「ONE PIECEモバイルジャック」などの
高付加価値型と「SIMPLE 100」などのカジュアルゲームといった幅広いゲームコンテンツが好調であった。
しかし、同事業の売上高は25億9100万円(前年同期比9.8%減)、営業利益はのれん代の償却費の計上もあり
1億7400万円(同0.1%減)となっている。バンダイナムコHDは、同じ8月6日に同部門の
バンダイネットワークスとゲームコンテンツのバンダイナムコゲームスの合併方針を明らかにしている。
アニメ関連については、映像音楽コンテンツ事業が、最も関わりが深い。
しかし、第1四半期の映像パッケージ売上は46億円と苦戦している。
これは前年同期の57億円からおよそ19%の減少である。
バンダイナムコHDは、これをDVDからBlu-ray Discへのハードウェアの移行に伴う端境期にあるためとしている。
今後は、Blu-ray Discの販売にはずみがつき始めている第2四半期以降の業績が注目となるだろう。
一方、アニメ音楽パッケージソフトの販売は好調だった。
映像音楽コンテンツ事業の売上高は72億4700万円(前年同期比6.0%減)、営業損失が2億3400円となっている。
営業損失の発生は、バンダイビジュアルの株式公開買付と完全子会社化で発生した
のれん代の償却費が計上されたことも理由となっている。
バンダイナムコホールディングス
http://www.bandainamco.co.jp/ animeanime.jp
http://animeanime.jp/biz/archives/2008/08/hd1.html 関連
【企業】バンダイナムコゲームス バンダイネットワークス吸収合併へ
http://news24.2ch.net/test/read.cgi/moeplus/1218026570/