E3の取材に行った際、会場で「ESSENTIAL FACTS - ABOUT THE COMPUTER AND VIDEO
GAME INDUSTRY」という小冊子をもらってきた。発行元は、E3の主催団体であるESA。
日本で言うなら、CESAが定期的に調査し、公開している統計データ集のようなものだろうか。
全13ページのごく薄い本だが、ユーザー層や人気のジャンル、タイトルなどが分かりやすく
まとめられていて、なかなか読みごたえがある。
これによると、PCまたは家庭用ゲームのいずれかで遊んだことがあるアメリカ人家庭は、
全体の約65%。年齢別で見ると「19歳未満」が25%なのに対し、「50歳以上」は全体の26%に
のぼっており、低年齢層よりもむしろ壮年以上のユーザーの方が多くなっていることが
指摘されている。このあたりの傾向は、日本とはまったく違っていて面白い。また比較的
女性ユーザーが多い(全体の約40%)のも特徴で、特に18歳以上の女性は現在、全ゲーム
人口の約33%とかなり大きな部分を占めつつあるとのことだった。
人気のジャンルは、家庭用ゲームではアクションが22.3%ともっとも多く、次いでファミリーエンタ
テイメント(17.6%)、スポーツ(14.1%)、シューティング(12.1%)の順となっている。アメリカ人と
言えばなんとなくアクションやシューティング(FPS)ばかり遊んでいるイメージがあるが(筆者だけ?)、
最近ではWiiのヒットや音楽ゲームのブームなどもあり、みんなで遊べるファミリーエンタテイメント
などが人気を伸ばしつつあるようだ。
ちなみに2007年でもっとも売れた家庭用ゲームは「Halo 3」(Xbox 360)で、次いで「WII PLAY
WITH REMOTE(はじめてのWii)」(Wii)、「CALL OF DUTY 4: MODERN WARFARE」(Xbox 360)、
「GUITAR HERO III: LEGEND OF ROCK」(PS2)、「SUPER MARIO GALAXY」(Wii)がそれぞれ
2位〜5位となった。
他にもペアレンタルコントロールが盛んなお国だけあって、「18歳未満の子供も持つ親の63%は、
ゲームが子供に好影響を与えると考えている」など、“親と子供”に関する調査項目がけっこう
多いのも特徴的。このデータは、ESAのサイトでも同じものがPDF形式で公開されているので、
興味がある人はのぞいてみてもいいかもしれない。
ITmedia +D Games
http://plusd.itmedia.co.jp/games/articles/0807/24/news043.html