米国のポップカルチャー情報のICv2によれば、
4キッズエンタテインメント(4Kids Entertainment)が米国で展開する
日本のテレビアニメ『古代王者 恐竜キング』のトレーディングカードゲーム(TCG)が
10月に発売になる。
米国のTCG大手アッパーデック(Upper Deck)が、40枚のカードが含まれた
スターター・セットを中心に150種以上のカードを第一弾として発売するとしている。
報道によれば、ゲームは日本で行われている対戦型アーケードゲームでなく、
通常のTCGのかたちとなるようだ。子供たちはアーケードゲーム機を通さず
『恐竜キング』TCGで遊ぶことが出来る。
『恐竜キング』は、日本では2003年に大ヒットした対戦型アーケードカードゲーム
『甲虫王者 ムシキング』の後継商品としてリリースされた。2007年からはテレビアニメ
『古代王者 恐竜キング Dキッズ・アドベンチャー』も放映され、人気を博している。
4キッズは米国キャラクター ライセンス会社で、『遊戯王』などの作品で知られている。
同社は北米地域を含むグローバルでの『恐竜キング』のライセンスを獲得している。
既にテレビアニメは昨年秋より、米国の大手地上波テレビFOXの土曜日朝に放映され、
視聴率も堅調である。さらに世界各国で放映が始まっている。
米国でTCGが成功すれば、世界規模にビジネスを拡大する期待も広がる。
今回の発表で特徴的なのは、『恐竜キング』のTCGが対戦型アーケードゲームでなく
通常のTCGである点である。米国には日本に較べてアミューズメント施設の数が少なく、
また大型ショッピングセンターに対戦型ゲーム機が設置されることがないことが考慮されたと見られる。
『恐竜キング』は日本と同じ対戦型アーケードゲーム機では、初期投資費用がかかり過ぎるうえ、
短期間での普及は難しいとみられていた。今回のTCGは、そうした課題をクリアーしたことになる。
テレビ放映開始からTCG発売までおよそ約1年の期間が空いたが、
こうしたゲームの開発に時間を要したことも理由と言えそうだ。
一方で、期間が空いたことで、テレビ放映での『恐竜キング』の堅調な人気を
確かめることが出来たことはポジティブな材料になる。
もともと、4キッズはトレーディングカードゲームでも人気の高かった『ポケットモンスター』、
『遊戯王』などで急成長した会社である。近年は、キャラクターライセンス事業も展開しているが、
必ずしも事業は拡大していない。
同社は既に大型カードゲーム『Chaotic』も手掛けており、
『恐竜キング』も合わせてカードゲームでの事業の再活性化を狙いたいところである。
ICv2
http://www.icv2.com/ Upper Deck Releasing 'Dinosaur King TCG'
http://www.icv2.com/articles/news/12907.html 4キッズエンタテインメント(4Kids Entertainment)
http://4kidsentertainment.com/ アッパーデッキ(Upper Deck)
http://www.upperdeck.com/ animeanime.jp
http://animeanime.jp/biz/archives/2008/07/tcg_1.html