「ひぐらしのなく頃に」のPS2版、DS版を一手に手がけるアルケミストの中川滋プロデューサー。
“伝説の同人ゲーム”をいち早く家庭用ゲーム機に移植した中川さんに、その魅力を明かしてもらった。
−−ひぐらしの魅力は?
原作の第1章「鬼隠し編」を触ったとき、選択肢がなく物語が“一本道”で、謎が多く残ったままの
エンディングに驚かされました。各編の中の細かいエピソードを手を抜かずにきちんと完結させている
良質なテキストアドベンチャーで、遊んでいる人が知らずに引き込まれ、一編が終わると次が気になるんですね。
−−過激な表現もあります。
PS2版を出すときは、どこまで残すべきか本当に悩みました。ただ、過激な表現は、後のストーリーを
生かすための伏線にすぎません。本来は友達を信じて力を合わせて悲劇を乗り越えようという前向きな物語なので、
ファンから支持されているのでしょうね。
−−DS版「ひぐらしのなく頃に絆(きずな)」は?
DS版はボリュームの関係上一つでは収まらないので、どういう区分にすれば分かりやすいかを考えました。
第1巻では、マンガで連載された「鬼曝し編(さら)し編」をベースにした新シナリオ「染伝(うつ)し編」を
収録し、他の編もさまざまな変更を加えているので、原作やPS2版を遊んだ人にも楽しめます。
−−「ひぐらし」を知らない人へ一言お願いします
「ひぐらし」が作り出す不思議な謎にぜひ触れて欲しいですね。
「絆」は、本編前半の3章と外伝の1章で構成されています。
謎が多く残ると思いますが、犯人の推理のしがいはありますよ。
のどかな田舎が、恐怖のどん底に叩き落される「落差」を味わってください。
■「ひぐらし」メーン8編紹介
鬼隠し編:PC用体験版を兼ねた序章。圭一が村に隠された歴史を調べるうちに行方不明になった
生徒の存在を知ってしまう。不審を抱いた圭一が暴走を……。アニメ1期、マンガ、PS2、DS1巻(6月発売予定)
綿流し編:魅音を軸にした第二の物語。村を“支配”する園崎家の存在など、村の隠された歴史が
より詳しく判明する。トリックの真相は「目明し編」で判明する。アニメ1期、マンガ、PS2、DS1巻
祟殺し(たたりごろし)編:沙都子のおじが村に戻り、沙都子を虐待する。
圭一たちは救いの手を出すために奮闘するものの……。アニメ1期、マンガ、PS2、DS1巻
暇潰し(ひまつぶし)編:圭一が村に来る5年前の村のダム闘争が舞台。警視庁公安部の青年が
大臣の誘拐事件を極秘調査するために村を訪れる。アニメ1期、マンガ、PS2、DS2巻(予定)
目明し(めあかし)編:解答編その1。圭一の来る1年前から物語がスタートする。
「綿流し編」の真相が、魅音の妹・詩音の目から語られる。アニメ1期、マンガ、PS2、DS2巻(予定)
罪滅し(つみほろぼし)編:解答編その2。レナは父を守るために殺人を犯し、それをきっかけに暴走する。
レナの力になろうと悩み続ける圭一が奇跡の扉を押し開く。アニメ1期、マンガ、PS2、DS3巻(予定)
皆殺し編:解答編その3。意外な視点から物語の核心が語られる。これまで出てきたキーワードや
事件のカギが収束し、事件の全ぼうが明らかになっていく。アニメ2期、PS2、マンガ(予定)、DS3巻(同)
祭囃し(まつりばやし)編:圭一らが力を結集して運命に立ち向かっていく最終編。
PS2版では、別の視点から描いた「澪尽し編」がこの編の役目を果たしている。
アニメ2期、マンガ(予定)、DS4巻(同)
まんたんウェブ
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