日本マンガ学会が、6月21日、22日に愛媛県松山大学で開催される。日本マンガ学会は
日本の表現形式のひとつであるマンガを様々な分野から、アカデミックに分析するための設立
されている。
8回目を迎える今年の大会では、手塚治虫生誕80周年を記念して『手塚治虫「再考」』を
テーマとして掲げる。これまでの自由テーマの研究発表に加えて、手塚治虫にフォーカスした
研究を集中的に取り上げる。
手塚治虫については、近年、これまでと異なった見方も提唱されることもあり、生誕80周年を
離れても、現在の新たな潮流として的を射たものと言ってよいだろう。日本マンガ学会では、
大会を機に戦後マンガの神様を様々な角度から再検討し、新たな手塚像を提示出来れば
としている。手塚治虫研究に新たな光があたり始めているようだ。
1日目の研究発表では、昨年『アニメ作家としての手塚治虫 その軌跡と本質』で、アニメー
ション作家としての手塚を新たな視点で取り上げた津堅信之氏や、藤本由香里氏ら4人が
それぞれの個別の研究を発表する。
また、ジャクリーヌ・ベルント氏を司会に、ラウンド・テーブル「手塚治虫の少女マンガ『リボン
の騎士』から考える」が開催される。ここでは4人の研究者が、『リボンの騎士』を中心とした
少女マンガ家手塚治虫に焦点をあてる。
このほか自由テーマでは、山口佐栄子氏の「柳瀬正夢と田河水泡」と平松和久氏の
「戦時下少女漫画の誕生と消息」が研究発表される。
2日目も『手塚治虫「再考」』をテーマに、ふたつのシンポジウムが開催される。第1部が
「手塚のルーツ/ルーツとしての手塚」、第2部は「手塚治虫の現在」である。
第1部には竹内オサム氏や中野晴行氏、夏目房之介氏、宮本大人氏、第2部には伊藤
剛氏、古徳稔氏、田中圭一氏、小野耕世氏らの評論家、研究者、マンガ家らがそれぞれ
参加する。
大会はマンガ学会員だけでなく一般にも開放されている。特に研究発表、シンポジウムに
ついては、事前の申込も不要である。最新のマンガ研究について理解を深めるよい機会になりそうだ。
ただし、懇親会や宿泊、合宿企画の参加については、学会事務局への事前申し込みを
必須としている。詳しいプログラムやこちらの申込方法は、マンガ学会の公式サイトで確認出来る。
日本マンガ学会
http://www.kyoto-seika.ac.jp/hyogen/manga-gakkai/index.html 日本マンガ学会第8回大会
日時: 2008年6月21日、22日
会場: 松山大学 (愛媛県松山市)
参加費: 会員/2日間で,000円(学生会員500円)
一般/1日につき1000円(学生500円)
※懇親会費は別途一律3,000円が必要
ソース:
http://animeanime.jp/biz/archives/2008/05/post_372.html (依頼有り)