MMORPG『ラグナロクオンライン』韓国版では、2008年5月23日(金)にサーバーに
不具合が発生。不正なアイテムの複製やアイテムの盗難が起こりました。
5月14日(水)よりオープンした無料サーバーでの事件。アイテムやお金を倉庫に移動させた際、
倉庫とキャラクターの両方に同じアイテムが出現したため、アイテムやお金の複製(DUPE)が
可能となってしまいました。また、余ったアイテムなどを売る個人露店からお金を払わずに
アイテムを持ち去れるという不具合も同時に起こっており、無料サーバーの経済が混乱に陥りました。
グラヴィティの公式発表によると、不具合は5月23日(金)の19時7分ごろに発生し21時42分に復旧。
不具合が無かった時点までデータを巻き戻すロールバックは行われず、有料のキャッシュアイテムなどが
消失した場合は個別に対応が行われるとのこと。
公式サイトには今回の不具合に関する苦情や不満の声が投稿されています。
無料サーバーは無料でゲームを楽しめる代わりに経験値やアイテムドロップ率が低めで、
これを補う有料のキャッシュアイテムが販売される、いわゆる基本無料+アイテム課金の形態と
なっています。特異なのは月額制の既存サーバーと無料サーバーが併設されていること。
グラヴィティは無料サーバーを休止プレイヤーと現役プレイヤーの交流の場として位置づけています。
とはいえ、今回の不具合はMMORPGで最もデリケートな経済に関わるもの。MMORPGの経済は
簡単に復旧できるものではなく、現に日本版『ラグナロクオンライン』では不正プレイヤーが
生み出したゲームマネーを回収するために長期の取り組みが行われたりもしています。
特効薬であるロールバックを投与しない状態で、ゲーム経済へのダメージをいかに癒すのか。
新施策である無料サーバーの最初の試練をいかに乗り越えるのか。
グラヴィティの課題は決して軽いものではないといえそうです。
iNSIDE
http://www.inside-games.jp/news/292/29268.html