■“FROGMAN”小野亮監督
脚本からキャラクターデザイン、絵コンテに製作まで。
そのうえ声優までも一人でこなす異色のクリエイター“FROGMAN”こと小野亮の新作
「鷹の爪 THE MOVIEII 私が愛した黒烏龍茶」が24日から
東京・TOHOシネマズ六本木ヒルズを皮切りに順次公開される。個人のネット配信から始まり、
テレビの深夜放送で人気が広がったが、インディーズ系の小品がシネコンで全国公開されるのは
映画界では異例の展開だ。その独創性の源とは? 小野に聞いた。
主人公は、世界征服をもくろみながら、いつも失敗ばかりの秘密結社「鷹の爪団」の総統と
団員の吉田君。キャラクターデザインこそSFアニメのパロディー風だが、社会風刺や、
ブラックユーモアをちりばめた脚本が幅広い年齢層に支持されている。
映画化は昨年に続き2作目となる。
「今回は金融問題やネット社会の危うさ、そして私の第二の故郷、
島根県をテーマに脚本を練り上げました」と小野は説明する。
《鷹の爪団はネットの中に侵入し、世界を征服しようとするが、
そこにはすでに株を買い占め次々と会社を乗っ取るハゲタカファンドのボスがいた。
仕方なく鷹の爪団は、島根県に避難する…》
小野は東京都出身。映画監督を目指し、製作会社のスタッフとして勤務。
7年前、島根県の映画ロケで、現地スタッフだった女性と知り合い結婚、島根に移り住んだ。
「このころからパソコンでアニメ製作を始めたのですが、島根には声優もいません。
だから、すべて一人で何役もこなすしかなかった」。
笑って説明するが、独自の製作スタイルは「島根に引っ越したからこそ築かれた」と振り返る。
一度描いたキャラクターをパソコンに取り込むだけで、後はソフトでそのキャラクターを
自在に動かすアニメ技法も試行錯誤の末に確立。1時間半を超える長編を製作期間
わずか1カ月という驚異的なペースで仕上げることを可能にした。
製作スピードを飛躍的に向上させた小野の手法は国内外の映像関係者の関心を集める。
CMやネット用の作品の受注も増え、2年前、仕事場を東京へ移した。
「アニメ製作を軌道に乗せたいし、将来は実写映画の監督にも挑戦したい」。
“異端の才能”に要注目だ。
MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/entertainments/entertainers/080521/tnr0805210803003-n1.htm http://sankei.jp.msn.com/photos/entertainments/entertainers/080521/tnr0805210803003-p1.jpg 秘密結社 鷹の爪 THE MOVIE II 〜私を愛した黒烏龍茶〜
http://www.takamovie.jp/ kaeruotoko.com 〜蛙男商会公式サイト〜
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