【中国】本物を愛する目を”日本のフィギュア”で培って! 「アルター上海」に聞く中国アニメビジネス事情
1 :
あやめφ ★:
上海のオタクビル「動漫城」は、国営メディアの肝いりでオープンしたものの、聞くと見るとでは
大違いの寂れ方だった。ちょうどいま、杭州で中国最大のアニメ展覧会「第4回中国国際動漫節」
(4月28日〜5月3日)が開かれているが、今回はこの国の動漫(アニメ・マンガ関連)産業の発展に
とってネックと思われる規制の問題について、ビジネスの現場から考えてみたい。
現場の話をしてくれたのは、前回もご登場いただいたフィギュアや模型の企画・開発・製造を行う
アルター上海の清水孝義さん(29)。「動漫城」に『HOBBYSTOCK-SHANGHAI』というフィギュア
専門店を置く、唯一の日本人関係者である。彼は日々接している若い中国人客について何を感じ、
この国の動漫ビジネスの現状や将来をどのように考えているのだろう。
アルター上海は、香港、台湾、韓国、シンガポール、タイ、マレーシア、中国への商品案内と
出荷手配など、アジア市場の流通管理を行う代理店として 2006年2月上海に設立された。
フィギュアは一般に15歳以上の商品だから、バンダイやタカラトミーが「トイ」だとしたら、こちらは
「ホビー」というジャンル。日本の動漫ホビー商材の代理店としては初の上海進出といえる。
設立準備期から数えて清水さんは駐在3年目になる。
このお店のお客さんはいかがですか、と探りを入れる間もなく、開口一番に清水さんはこう断言した。
「うちを除いてこのビルで売られているフィギュアも偽物が少なくない。こっちのオタの商品を
見る目は真剣ですよ」。
どういうこと? その問いはひとまず置いて、上海進出の経緯から聞くことにしよう。
■ かつては日本・香港の売れ残りフィギュアを出していた
―― 上海に代理店を置くことにした理由は何ですか。
「これまで中国のフィギュア市場は、日本で売れ残ったものが香港に流れ、それでも残ったものが
最後に流れ着くという感じ。希望した発注が納品されるかどうかわからないという不安定な市場でした。
うちの店に正式な営業許可が下りたのは2006年4月。日本で1、2を争う人気のフィギュアメーカー
GOOD SMILE COMPANYと弊社のアジア地区代理店として、アジアでの販売許可が下りた商品を
正規輸入し、流通させています。巨大市場である中国に潜在しているユーザーの発掘と、その人たちに
本物を見せ、安定した供給を行なうのが弊社の役割だと考えています」
NBonline
http://business.nikkeibp.co.jp/article/world/20080424/154146/ 続き
>>2-8くらい
2 :
あやめφ ★:2008/04/28(月) 13:08:55 ID:???
―― そもそも中国にフィギュア市場があること自体、ぼくは知りませんでした。商品はどこで
つくっているんですか。日本、それとも中国?
「デザインや原型は日本。キャラは日本のものですから。つくっているのは広東省の工場です。
それを香港経由で日本に運んで初めて製品として市場に流れるのですが、中国市場の場合、
香港からすぐに中国に輸入する形を取るのです」
―― 生産地が中国にあり、東アジア全域に商圏が広がっている。だから海外のオペレーションは
東京ではなく地理的に中心に位置する上海で、というのは他の商材にもいえる自然な流れなんでしょうね。
でも、フィギュアって結構きわどい商品も多いですが、中国の税関では問題ないのですか。
■ 政府の意識は、パンツよりも「安全性」
「ええ、実際にはパンチラとかもあるんだけど、いまのところ問題なし。むしろ、税関の関心は
そこにはないようです。最近は有毒物質などの安全基準を強く言い出しています」
―― 中国産練り歯磨きや子供服、玩具などから発がん性物質が検出され、海外で疑いのある
製品の輸入を見合わせる動きが出ている。その対抗処置でしょうか。
「でもうちの商品、メイドインチャイナなんですけどね。中国では玩具の輸入に関して14歳以下を
対象にしたルールはあるようですが、15歳以上はないようです。この国ではおもちゃは子供のもの
という感覚ですから。ホビーという概念はまだ確立していない」
―― 出店されたのは、上海メディアグループの動漫ビル設立を受けてのことですか。
「お客さんが直接商品を見ることができ、その場で業者と商談できるショールームを構えることを
検討していたんです。そのときたまたまこのビルの出店募集を見つけた。いま上海にある
ガンプラやフィギュアといったアニメ関連の路面店というのは40軒くらいでしょうか。当時も
それなりにあったのですが、ここのように専門店が集まっている場所はないに等しい。だから、
やってみようかなと。とはいえ、ビルの現状は最低最悪です」
―― このお店の取扱商品は、かなりディープなマニア向けかな。
「価格帯のボリュームゾーンは日本円で1アイテム5000円〜1万円。決して安くはありません。
しかも、フィギュア化されるキャラは、日本の深夜放送やOVA(オリジナル・ビデオ・アニメーション。
テレビや劇場公開ではなく、DVDなどの販売やレンタルを主な販路とした商業アニメ作品)、
PCゲームからのものがほとんど。日本でも一般の方には知られていないキャラが多いです」
―― にもかかわらず、中国でも買いたい人がいる?
「こっちにもオタの人はいっぱいいますから。いまでは流通業者への受注から発注、納品まで、
ほぼ日本と同じタイミングで行なっています。メーカーと工場で納品時期を打ち合わせ、日本の
発売日に合わせて販売できるように徹底しています」
―― もはやこのジャンルでは日中のタイムラグはないと。売れ行きはどうですか。
■ オタクの年齢層は日本と変わらず
「販売という意味では、まだ微妙です。その場で購入していく客層は20〜30代の大学生や若い
社会人連中。ただ、ライトユーザーばかりで、懐の都合もあるせいか、うちで置いているような
商品だとすぐには手が出せない人のほうが多い。
それでも上海の繁華街だけあって、2年ほど続けて営業していると、“動漫関連の店舗が密集している
ビル”という認知はでてきたようです。最近では土日になると結構な来客があります。うちの売上も
ここ数か月で少しずつ伸びています」
3 :
あやめφ ★:2008/04/28(月) 13:09:06 ID:???
―― 見るだけの来店者がほとんど?
「ここはショールーム。中国ではまだ現物を直接見る機会は圧倒的に少ないのです。一般に
中国のお客さんはこちらで下見して、買うのはネット通販やオークションでというパターンが
多いようです。弊社本体は企画・開発・製造の会社ですから、卸先のなじみの店で買って
もらえるならそれでいい。そのほうが安いでしょうし。この店では日本と同じ商品を元換算して
売っている。関税がかかるぶん日本で売られてるよりさらに高くなってしまう。
ターゲットのメインは20代。実際のお客さんは、東京のアキバや大阪の日本橋のオタの人の
年齢層とそんなに変わりません。20代から上は40代くらいまで。男女比は男8女2かな」
そのとき、同行していたぼくの上海人助手が尋ねた。「40代は、台湾人や香港人では?」。中年の
中国人に動漫好きがいるとは彼女には思えなかったからだ。
「そうでもないようですよ。台湾や香港ではもっと種類も豊富で買う場所はいくらでもある。わざわざ
ここに来るのは、地元の人のはずです。うちに来るような30代後半の人に聞くと、日本の80年代の
アニメはたいてい見ていますし、タイムラグはあんまり感じません」
―― このビルでは女子高生や大学生を見かけましたけど。
「今日から秋休みに入るからでしょう。彼女たちはうちには来ない。単価が高いから。他の店で
日本のアイドル系やアニメ関連の安い商品を買っていく」
■ ネットと海賊版がフィギュア人気の地盤になっている(と思われる)
―― 彼女たちが来店しなくてもかまわない?
「懐に余裕がないと本物のフィギュアを買えないですから。香港、台湾をはじめとする他のアジアの
国では、フィギュアは日本と同じようにホビー文化として定着しています。中国でも日本のオタク
文化が注目されてきた。マイナーかつアンダーグラウンドな商材のため、ユーザーを発掘するのに
苦労しているのは確かです。でも、お金を出して本物を買ってくれるお客さんも潜在している。
ようやく手応えを感じつつある。
先ほども言ったように、うちの扱う商品のコンテンツはほとんどテレビで放映されていません。
では中国人がどこで見ているかというと、海賊版DVDとネット。どちらも違法なんですけどねえ」
―― フィギュアも海賊版は多いと最初に言っていましたね。
「たぶん、このビルのほとんどのお店で半分くらいは偽物でしょうね。市場に流通が開始され、
3か月も経てば人気商品のコピー品は出回ります。非常に精巧にコピーされており、素人が見ると
だまされてしまいます。
http://business.nikkeibp.co.jp/article/world/20080424/154146/ph5.jpg このチラシにあるのは、2007年3月に発売されたMAXFACTORY社製の『涼宮ハルヒの憂鬱/
涼宮ハルヒ』という人気商品なのですが、いつもよりコピー品の出回るスピードが速く、数量も
相当数見つかった。そこで中国のユーザーに注意を促すために本物との見分け方をまとめて、
上海のアニメイベントに出店する際に配布しました。
みんな熱心に読んでいましたよ。後日、どこかで購入した現物を持ってきて鑑定を依頼する人も
いました。偽物をつかまされないよう注意する警戒心は日本人より強いんです」
―― 偽物があふれる社会ゆえに、日本人とは別の意味で商品を見る目が厳しくなる。それも
フィギュアへの思い入れ次第だろうけど。
4 :
あやめφ ★:2008/04/28(月) 13:09:18 ID:???
■ フィギュアこそ「本物に勝るものなし」!
「フィギュアはゲームソフトや音楽CD、DVDなどの本物と寸分たがわないデータ物と違い、“本物に
勝るものなし!”ということを伝えやすい商品だと思います。この国では偽物を持つことはカッコ悪い、
良くないことであるという教育が必要なのです。弊社としては、顧問弁護士との相談のうえ、工商局へ
中国における知的財産権の保護と偽物の取扱業者への警告をするべく、仕入先である日本の
各メーカーと版元に協力をお願いし、申請の準備をしています。
ちなみに『ハルヒ』の本物は販売価格約270元(日本では3990円)に対し、偽物は80〜120元
(約1200〜1800円)とかなり安い。しかし、材質は廃材とか非常に質の悪いものを使っており、
実被害の報告は聞いていませんが、偽物はあまり手に触れないほうがいいと思いますよ」
―― ところで、清水さんは中国のオタクをどう見ていますか。
「一般の日本人はフィギュアを冷やかしで見ることが多い。やっぱりオタクってマイナスイメージ。
でも、こちらではそれがない。オタを馬鹿にする雰囲気はないんです。好きなものは好き、それで
何が悪い。理由など要らない。ちょっとアメリカ人に似ているかも。
むしろ彼らの商品を見る目は、いろいろなトラップ(偽物や不良品)が多いせいか、日本のオタクより
真剣です。自分の欲しい物をなんとしてでも手に入れたいという姿勢は、不自由な環境だけに、
熱いと感じます。少なくとも、うちに来るようなお客さんはそうです」
―― 政府が動漫産業の振興に力を入れていますね。この国のオタクにも追い風が吹いている
のでしょうか。
「その件に関しては、正直言って、間違った方向に進んでいる気がしますね。2006年9月からテレビの
ゴールデンタイム(17〜20時。今年に入り、21時まで延長)での海外アニメの放映は禁止されました。
視聴率はガタ落ちだそうじゃないですか。
いま中国の若者が何を求めているのか。それは日本や海外のアニメだというのに、いきなりシャット
アウトしてしまった。アニメ産業を振興したいならもっとオープンにして、いいものを見、吸収し、
よりよいものをつくっていこうという姿勢が大切だと思うのに」
■ 当局主導では難しそう
―― アニメ関連のイベントは盛んにやっていますね。
「努力はしているみたい。国を挙げて盛り上げようとしているんです。でも、結局はオリジナリティの
問題でしょう。いまの中国ユーザーの心理は『日本で流行っているものが欲しい!』と、日本市場を
常に追っかけている状況。独自性はほとんど見られません。ましてや文化や表現に規制のある
中国においては、当局が望んでいるように国内作品が盛り上がるのはだいぶ先になるのではないかと
感じます」
―― 個人レベルでは優秀なアニメーターも出てきているようですが。
「私もなるべくアニメ展覧会に足を運んで、いまの中国産アニメの現状を見ていますが、どうでしょう。
セル画を描ける人はいる。でも、プロダクトとなると難しいと思う。やっぱり規制がいちばんの
問題だと思います」
ココ「動漫城」に限らず、上海には日本のアニメキャラがあふれている。ところが、清水さんによると
「文化や表現に規制がある」という。
現実に進行している世界と建前に大きな乖離がある。だから、いつも中国がわからなくなる。
動漫の場合、どんな規制がかけられたのか。本サイト連載でもおなじみの遠藤誉さんの著書
『中国動漫新人類』を参考に、概説させていただこう。
5 :
あやめφ ★:2008/04/28(月) 13:09:31 ID:???
2004年が転換点だった。その年の4月、中国のコンテンツ産業を統括する国家広電総局(国家
広播電影電視総局)は「我が国の動画産業の発展に関する若干の意見」を公布し、国産アニメ
産業の振興を強力に打ち出した。以後、続けざまに交付された規制と振興策の大枠は以下の通り。
1. アニメ制作の事前許可制度(テレビ放映のための海外アニメ作品の事前審査の義務化)
2. アニメのテレビ放映時間の国産と海外比率の制限(当初は6:4。現在は7:3)
3. アニメ専門チャンネルの創設
4. アニメ制作基地と教学基地の創設(産業化の支援と人材の育成)
5. 海外との共同制作の推進強化
結果、2003年には20本の海外アニメの新作がテレビで放映されていたのに、04年以降、みるみる
激減していく。2006年には日本の「テニスの王子様」1本しか放映されなかった。(注:2007年は
第三四半期時点で0件)すでに正規輸入された海外アニメの再放送も、前述の清水さんの指摘の
ように、06年9月よりゴールデンタイムの放映が禁止。さらに放映のための再審査が始まっている。
なぜそこまでしなければならないのだろうか。今年3月下旬、東京国際アニメフェア2008の会場で
行われたJETRO(日本貿易振興機構)主催のシンポジウム「中国のアニメ産業最新事情と日中間の
連携可能性について」において、中国のアニメ関係者はこう説明していた。
■ 中国のメディア関係者の「テンプレ」スピーチ
「中国では2003年まで海外アニメの輸入に厳格な制限を設けなかったが、中国のアニメ産業の
市場競争力はまだ弱い。自国アニメを保護する施策が必要である。それが規制の理由。おかげで
04年以降、国家広電総局の指揮の下、中国のアニメ産業は飛躍的に発展してきた。今後は、
海外との共同制作を推進したい」
中国のメディア関係者のスピーチにはいつも一定のパターンがある。まず数字を並べて成果を
過大に報告。次に、手のひらを返したように自らが弱者であることを告げる。ゆえに規制はやむを
えないのだと弁解。でも、この規制は一時的なものだと付け加えるのも忘れない。だから、
奨励されるのは海外との共同制作なのだという話で結ばれる。
ところが、共同制作には条件がある。中国の伝統的な風格を体現した特色あるアニメをつくらなければ
ならないというのだ。具体的には、中国のキャラクター、物語をベースにその精神を表現する内容で
なければならない。ストーリーについては、事前に国家広電総局に申請・許可を取る必要がある。
共同制作といいながら、その実は中国による中国のための中国アニメなのだ。
振興策の背景に、急増する大卒者の受け皿となる知的産業への雇用の創出を図りたいという
お国事情があるのはわかる。海外にキャッチアップするため、制作技術や資金の協力がほしい
というのもまあ理解できる。
しかし傍から見れば、本当の理由は別にありそうだ。中国のコンテンツ産業はすべて内閣にあたる
国務院直轄の政府機関が指導・統括している。海外アニメが中国の若者に与える影響を当局が
心配し、なるべく排除したいのが本音だろう。中国でコンテンツビジネスを手がける多くの関係者も、
そう指摘している。
■ 「日本の動漫はアヘンである!?」
いささか過激な表現をあえてするなら、日本の動漫は当局にとってアヘンのようなものに見えるのだ。
その快楽と常習性ゆえに中国の現実を忘れさせてしまう作用があるという意味で。
90年代以降、中国の若者の心を見事なまでに奪った日本の動漫は、中国のアニメ産業振興にとって
有害と映る。そこには当局がアニメ振興の目的と考える「青少年の思想教育・愛国心の涵養」など
微塵もないからである。そんなもの、日本の制作者が最も忌み嫌うものだから当然の話なのだが。
日本のアニメやマンガの特色を一言で言い表すことはぼくの手に余る。が、そのひとつとして
作品世界の無国籍性があげられることには異論あるまい。それが世界中への広まりを可能にしたのだ。
同時に「国家」の存在を忘れたからこそ、個人にとっての「幸せ」や「生きる意味」を自由かつ奔放に
追求することができたともいえる(もちろん、「国家」をテーマにした秀逸な日本の作品も存在するが)。
6 :
あやめφ ★:2008/04/28(月) 13:09:43 ID:???
作品世界はフィクションなのだから、それで全然かまわないと思うけれど、中国の為政者は
その影響で国民が目覚めたら大変だと慌てたのだろう。おいしいものを食べたり、着飾ったり、
旅行を楽しむだけでは満たされない、「心の自由」の問題に民が目覚めることを。
そしてあの国は、たとえば「抗日小奇兵」のような抗日戦争アニメ作品を評価してしまう。この作品は
2006年に国家広電総局から優秀作品として推奨され、中央電視台の児童チャンネルで放映された
(ただし、人気はもうひとつらしい。大人の評価は高くても、主人公の少年が、視聴者であるいまの
子供にとって感情移入できるキャラではないからだ)。
ぼくも先日DVDを買って見てみたが、手の込んだ映像表現技術には評価できるところがあるとしても、
子供向けのコミカルなアニメだけに、かえってたちが悪いと感じた。
■ 魅力を正面から分析してこそ
そもそも、特定の国との戦争を前面に打ち出し、正邪を植え付けるような子供向けアニメを放映する
なんて、いまの時代、教育上許されるのか、とぼくは思う。自分にも小学生の息子がいるが、子供に
特定の国に対して特別な感情を抱かせる可能性のある題材を扱う際は、最大限の慎重さを
要するべきだ。そうした配慮の恐るべき欠落。このことがもたらした悪影響について、あの国の
大人たちはまだ気がつかないのだろうか。
いまの中国政府のやり方のままでは国際親善も何もあったものじゃない。このあたりの度し難い
鈍感さは、チベット族が漢族の商店や銀行を打ち叩く映像のみを平気で流す国営メディアも同様である。
これでは漢族は怒る。当然チベット族も反発する。政府主導で民族対立を煽っているのも同然なのだから。
こんな書き方は上からモノを言うみたいで気分がよくないが、本来この国の関係者が理解しなければ
ならないのは、なぜ中国の若者が日本の動漫を好意的に受容したかではないか。それをきちんと
分析しないで排除するだけだとしたら、まったく未来のない話である。
ところが、こういう話をすると、よく日本に長く住む中国人から「日本は常春の国。中国ではそうは
いかないのだ」とたしなめられてしまう。生きている現実が違うのだと。
そう言われてしまうと返す言葉がないが、はたしていまの中国の若者がそんな風に思っているだろうか。
違うと思う。そこが実は問題なのだ。
ぼくはいまの中国の若者の問題を以下のように考える。
彼らは日本の動漫や海外メディアにアクセスして知った世界を、自分たちもすぐ手に入れられるものと
錯覚してしまった。確かに上海の目に見える景観は先進国と変わらない。でも、内実は伴っていない。
そのことは自分たちがいちばんよく知っているから、みじめさや屈辱感がつのる。それを打ち消したい
ところへ、海外から批判が起これば、現実を見透かされた気がして強い憤りを覚える。「なぜ世界は
俺たちをバカにするのか。許せない!」と、一気に沸騰してしまう。
■ 「ゼリー世代」がキレやすい? 理由
なにしろ大事に育てられた甘えっ子の「ゼリー世代」の若者たちである(前々回「主役は、大人に
なんかなりたくない「ゼリーの世代」/共産党公認“オタク展覧会”の真意は?」をお読みあれ)。
視野狭窄は彼らの弱さといえる。自尊心というものは中身と釣り合わなければ肥大化する。
バランスを崩す。昨今のキレやすい中国のナショナリズムの内因はそういうものではないか。
しかも相当な重症である。彼らと話しているとそう思う。
話を戻そう。今年2月、ぼくは「動漫城」を再訪した。平日の午後で客足はそれほど多くなかったが、
若者たちが熱心に日本のフィギュアやアイドルグッズを物色する姿を目にした。
しかし、「動漫城」はやっぱり寂れている。その理由を中国の「教育」的規制による弊害と指摘した
清水さんだが、今後の展望についてどう考えているのだろう。再訪時はお会いする時間が
なかったので、帰国後にメールで質問したところ、こんな返信をいただいた
(以下、そのやりとりの要約)。
7 :
あやめφ ★:2008/04/28(月) 13:09:51 ID:???
―― この先の中国でのビジネスの展望は?
「弊社の取扱商品は、日本でも大手メーカーが展開しているようなメジャータイトルではなく、
特定ファンに向けたマイナーなものばかり。一般大衆向けではなく、知る人ぞ知るでいいんです。
そういうフィギュアを支えてくれている人たちを大切にしながら流通を広げていければ。日本と比べ、
物価や所得の差から考えると玄人の嗜好品のポジションに持っていくことが理想です」
―― 玄人さんはまだ現れていない?
「ごく稀ですが、高所得のヘビーユーザーが、新商品のまとめ買いをするという光景を見ることが
あります。その買いっぷりは、金銭的にも精神的にも余裕を感じる。日本のユーザーには見られない
ものなんです。ひとつのカルチャーとしてフィギュアを捉えられるような富裕層ユーザーが増えることを
期待しています」
―― 清水さんのお店を再訪してあらためて感じましたが、来店する中国の若者の目は真剣ですね。
■ 日本モノでなくてもいい。本物はいいと気付いて欲しい
「それって大事なことなんです。見る目を養うということをここでやってもらえれば。それがわかんなくて
偽物をつかまされたんじゃ、つまらないでしょ。いくら安くても。
中国の若者にとって日本のものかどうかは関係ない。好きなものは好き、あくまで作品本位だと思う。
ただ、こちらの流通に携わる人にはもっと勉強してもらわなきゃ。中国では偽物でも本物でも関係ない、
安けりゃいいっていうんでは進歩がない」
―― 中国では世代の進化するスピードが非常に速いと思います。そこに可能性がある?
「ユーザーのコミュニティは中国にもいっぱいあり、情報交換をやっています。新作商品への関心は
高い。本当はそういう動きこそアニメ産業の振興にとって大切なことだ思う。肝心なのはそれを
業界や当局の人間がどこまで理解しているかなんだけど。そこがあやしくて……」
■ 要は、好きな人が引っ張ればいい話なのだが
フィギュアというと特殊な商材の話のようだが、富裕層市場の開拓という観点から見れば他の
中国ビジネスの問題にも通じる。現状では、ユーザー(消費者)側と産業を振興しようと考えている
当局、事業者側の間に大きなズレがある。モノの価値のわからない人間が方策を決めてしまうから、
判断を誤る。
そう清水さんは指摘し、嘆いていた。ぼくも頷くところが多かった。
とはいえ、それはあくまで日本の事業者側から見た視点だともいえる。ぼくの感じ方もまた、
日本人であるがゆえのバイアスがかかっている。
消費者と政府の向いている方角がズレているように見える。こういう矛盾した状況を中国の若者は
どう思っているのだろうか。最近、筆者の知り合いの“中国動漫新人類”が来日し、都内を一緒に歩く
機会があった。彼女のアキバ体験を通して、このテーマを考えてみたい。(終わり)
8 :
なまえないよぉ〜:2008/04/28(月) 13:14:07 ID:kApx+Hsc
↓セイバーのAA
9 :
なまえないよぉ〜:2008/04/28(月) 13:15:31 ID:2JohiKT8
以上の文章を一文字で表すと責任
10 :
なまえないよぉ〜:2008/04/28(月) 13:19:48 ID:OTBucJs+
> 消費者と政府の向いている方角がズレているように見える
これは日本も言える
11 :
なまえないよぉ〜:2008/04/28(月) 13:23:05 ID:gOocwVU0
萌えニュースに長文は似合わない
12 :
なまえないよぉ〜:2008/04/28(月) 13:29:11 ID:g6j06ySN
マリネラまで読んだ
13 :
なまえないよぉ〜:2008/04/28(月) 13:34:37 ID:81SbD8BE
何だ、この長さは・・・
産業
要点
>彼らの商品を見る目は、いろいろなトラップ
>(偽物や不良品)が多いせいか、日本のオタクより真剣です。
>日本モノでなくてもいい。本物はいいと気付いて欲しい
15 :
なまえないよぉ〜:2008/04/28(月) 13:43:40 ID:eaYKmfbU
まぁ、わかりやすく言うとだな、
日本は差別国家で同属を差別し弱い者には強く強い者には弱い。
そのせいか日本はオタクを馬鹿にし差別するという日本人らしい実に情けない精神が溢れている。
日本は同属差別主義を反省し、イメージで左右されない中国を見習え。
実に的を得ていると思うな。
見習うところは見習うべき。
16 :
なまえないよぉ〜:2008/04/28(月) 13:56:15 ID:BM8V3zXG
アヘンか、よく言ったもんだ。
なんで全文貼んの
18 :
なまえないよぉ〜:2008/04/28(月) 14:10:05 ID:oF5LWsx1
本物を原型に複製したコピー品じゃんw
19 :
なまえないよぉ〜:2008/04/28(月) 14:19:48 ID:FDV8pwGp
中国は偽者をつくってますってことでいいな
20 :
なまえないよぉ〜:2008/04/28(月) 14:27:11 ID:TBJ0z792
中国人は自分達が真っ赤な国旗を振りかざすフィギィアは造らないのか…?
製作すれば政府や共産党から絶賛される事間違いなしなんだがのう。
21 :
なまえないよぉ〜:2008/04/28(月) 14:31:51 ID:zqjqMfMB
一言で言うとフィギュアを買う奴は廃人
キモオタニートを量産して競争力をそぐ
恐ろしき日本の最終兵器
23 :
なまえないよぉ〜:2008/04/28(月) 14:43:58 ID:X8FW1ZhJ
パンチラまで読んだ。
支那人を見たら嘘つきと思え
支那共産党政府は地獄の番犬
悪魔教の信仰者たる支那土人に未来は無い
25 :
なまえないよぉ〜:2008/04/28(月) 15:23:29 ID:DSZ8bAVW
>>20 50年ぐらい前からそんな人形やら置物やら山ほどあるわ
26 :
なまえないよぉ〜:2008/04/28(月) 15:26:17 ID:1j9fWaej
アルターの水着長門は色々な意味でヤヴァい
27 :
なまえないよぉ〜:2008/04/28(月) 15:56:05 ID:ejNMjih7
ダメだとわかってても、
もはや中国って聞くだけで拒否反応;
いい人もいっぱい居るのになぁ。
中共は氏ね
要するにいつぞやのハルヒまがいのイラスト描かれたパンフの事を引きずってるわけか
31 :
なまえないよぉ〜:2008/04/28(月) 16:48:12 ID:CcLAru7K
中国のアニメは政治が介入してるから面白くないし、発展しない
ってことだな
毛主席のフィギュア作って販売したら
収容所送りにされる?
中国人はアニメが「見たい」んであって、作りたいわけでは無いんじゃないのかなぁ
そこ勘違いしてるよね、当局はw
34 :
なまえないよぉ〜:2008/04/28(月) 19:00:08 ID:QAJ7RWyJ
まぁ、わかりやすく言うとだな、
日本は差別国家で同属を差別し弱い者には強く強い者には弱い。
そのせいか日本はオタクを馬鹿にし差別するという日本人らしい実に情けない精神が溢れている。
日本は同属差別主義を反省し、イメージで左右されない中国を見習え。
実に的を得ていると思うな。
見習うところは見習うべき。
35 :
なまえないよぉ〜:2008/04/28(月) 19:52:10 ID:q4TSN4IL
日本語でok
37 :
なまえないよぉ〜:2008/04/29(火) 08:46:54 ID:0IEOp7VV
中国人曰く「金儲けして何が悪い」
これだもんな〜
日本のフィギュアの9割は中国の工場で生産されているらしい。
手元にフィギュアのパッケージあるなら表記みたほうがいい。
塗装は基本的にすべて中国。
39 :
なまえないよぉ〜:2008/04/29(火) 10:04:21 ID:zdrUY/2a
>>15 実に正論。マイッタ
>>37 それは日本にも言える事。
最近の偽の国日本。金儲けのためなら偽装など何でもあり。最低。
その上、オタクを差別するマスコミと一般市民。
日本は中国以下だな。失笑
>>38 そんなのは10年も前からだし、知らないほうが無知w
40 :
なまえないよぉ〜:2008/04/29(火) 10:04:22 ID:/ftTgT7h
>>34 2行目が間違ってるよ
×日本は差別国家で同属を差別し弱い者には強く強い者には弱い。
○中国は差別国家で同属を差別し弱い者には強く強い者には弱い。
年寄りやおばさん等弱い相手には平気で暴力をふるい(しかも多人数で)
少数民族国家は占領して大虐殺
41 :
なまえないよぉ〜:2008/04/29(火) 10:08:06 ID:zdrUY/2a
>>40 ゆとり世代?
日本は愛国心もないし、海外からも同属を差別し弱い者には強く強い者には弱い日本といわれる始末。
中国は弱いもの同士でも結束がある分マシ。
日本は同属から弱いものを必死で探し差別する世界でもトップクラスの差別国家ですが何か。
昔から言われていることw
42 :
なまえないよぉ〜:2008/04/29(火) 10:19:52 ID:4QACv9q/
ヒィギア自体模造品なんだが
本物って?
公認の量産品かどうかだろ
一刻も早く卑しき在日支那人を殺しても罪にならない日本に!!!!!!!!
フィギュアのスレで日本論とな
>>41 おまえ中国人の結束力のなさをなめてるだろ
出身地と血縁以外じゃまずまとまらないぞ
47 :
なまえないよぉ〜:2008/04/30(水) 05:53:54 ID:o5Sd28HI
>>41 あれれ?日本人と中国人のハーフの俺からすれば、あなたの言う日本についての記述は概ね当てはまるが、中国についての記述は全く当てはまらないけどな。
中国人の結束は利益がともなう時にはすさまじい。だが途中で裏切ることも多い。
田舎から都会に出て行く人間は得体の知れない人間に通行料や入省料をとられる。払わないと道を通してもらえない。
一例しか挙げないが人間同士の結束なんて微塵も感じられないこんな話は日常茶飯事だ。
だから俺は中国を見限り日本国籍を選び、日本のために仕事をし役に立とうと日々考えている。
48 :
なまえないよぉ〜:2008/04/30(水) 07:17:54 ID:kM2SjdFg
フィギュア商品をもともと「原型のコピー品」だろ、と言ってるスレがいくつか見られるが、
それは過去の話。
ガレージキット全盛の時代は、確かに「商品は原型の劣化コピー」だったが、
現在のちゃんとした完成品フィギュアは製品状態こそが「完成品」であって、
原型は製品時に「完成品」になるように調整された雛形でしかない。
ま、イベントで原型拾ってきて金型起こしただけのコピー商品もまだまだ多いけどね。
返還前の香港のダンダストリートにある中野ブロードウェイ風のビルは
ピーコフィギュアとかオタアイテム満載だった
でも自作の(無版権なんだけど)出来の良いフィギュアもあって
まっとうに土俵に上がればいいのにと思ったよ