写真を見たとたんに「懐かしい」−。そんな言葉が聞こえてきそうだが「ミカンせいじん」は、
まだまだ現役。それどころか、フジテレビの子供向け番組「ウゴウゴルーガ」で活躍した
当時からバージョンアップして、デジタルマガジン「少年タケシ」で活躍中だ。
ミカンせいじんの太いマユにぽてっとしたほっぺ、愛嬌のあるキャラクターは、
一度見たらなかなか忘れられない。そして、そのシュールな世界観は、
なぜか見る者を引き付けて話さない。そもそも「ミカンせいじん」はどのようにしては
生まれたのだろうか。作者・白佐木和馬さんに会いに行った。
「卒業制作をしなくてはいけない時に、友人から借りた『ウルトラセブン』を見ていて
宇宙人漬けになっていたんですね。ちょうど冬で、『ウルトラセブン』を見ながら
ミカンを食べていたとき、ふっとミカンを使って作った宇宙人キャラクターが
『ミカンせいじん』だったんです」。ふーん、意外な偶然が重なって誕生したんですね。
その後、4コママンガにして出版社に持ち込んだりしているうちに、
テレビ番組「ウゴウゴルーガ」に採用されて大ブレイク。当時、出始めだった
UFOキャッチャーの景品になったり、これまた出始めだったパソコンの
スクリーンセーバーになったりと人気者を集めた。「ウゴウゴルーガ」終了後、
某社のカンパニーキャラクターなどを務めたりしていたが、フジテレビのホームページから
生まれたウェブアニメ「少年タケシ」の一番組として復活。
「少年タケシ」で週1回の更新をしており、根強い人気を誇っている。
こうした人気に後押しされて、ウェブアニメのデジタルコミックレーベル第2弾として
3月28日にDVD「DVD少年タケシ タケシコミックス(vol.2) ミカンせいじんグリル」
の発売が決定した。ウェブアニメ「少年タケシ」で掲載しているデジタルコミック
「ミカンせいじんグリル」のハイクオリティ版のほか、オススメ映像はなんと言っても
DVDオリジナルお仕事学習アニメ「ミカンせいじんハローワーク」だ。
村上龍の「13歳のハローワーク」が好きという白佐木さんが、その大人版、
しかも最近新たに増えた“カタカナ”職業をメーンに、ミカンせいじんがおもしろおかしく
紹介できればと思ってできたオリジナルな内容。例えば、ITコーディネーターやアクアリスト、
フードコーディネーターやミステリー・ショッパーなんていう職業もある。
ミカンせいじんに合う職業は、一体あるのだろうか!? そんな質問に白佐木さんは
「うーん」…。やっぱりミカンせいじんに就職は無理?と思ったら、自然系の職業「樹木医」は
制作していて楽しかったとか。やっぱり“植物つながり”ですかね?
「ひねりもあるので、見てからのお楽しみ。合う、合わないは見た人が判断していただければ…」
と白佐木さん一流のポップな世界観を象徴する小ネタが満載されている。
また、DVDでは実際のリアルミカンも登場。なごみの映像「ミカンせいじんアルバム」は、
白佐木さんも「情景的にとらえているので、(アニメ版の)グリルとは違った面を楽しんで
もらえるとうれしい」と絶賛の出来栄え。眺めているだけで癒される映像を見てリアルミカンが
欲しいと思う人のために、同DVDの特典としてミカンせいじんのフェイスシール
「超豪華ミカンせいじんシール」が入っている。生ミカンにペタッと貼れば、
自宅にリアルミカンせいじんの登場だ。
最近では、「ウゴウゴ〜」を楽しんだ世代が親になり、子どもと一緒にミカンせいじんを
楽しんでいるという声も届くとか。マンガ、テレビ、そしてウェブにまで侵略し始めたミカンせいじん。
今後も目が離せない。
MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/entertainments/entertainers/080325/tnr0803251943015-n1.htm http://sankei.jp.msn.com/photos/entertainments/entertainers/080325/tnr0803251943015-p14.jpg http://sankei.jp.msn.com/photos/entertainments/entertainers/080325/tnr0803251943015-p2.jpg 少年タケシ
http://wwwz.fujitv.co.jp/takeshi/index.html mikan-seijin.com
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