映像・広告制作などのティー・ワイ・オーは、3月17日に
平成20年7月期中間決算(19年8月〜20年1月)を発表した。
売上高は146億2200万円と前年の111億2400万円から31.5%増加した。
また利益面では、営業利益が前年比132.6%増の9億2600万円、
経常利益は110.1%増の7億5900万円、
当期純利益は137.7%増の5億4800万円といずれも倍増した。
これは同社が円谷プロダクションの保有株式100%のうち33.4%を
バンダイに売却した影響が大きい。円谷プロダクションは、ティー・ワイ・オーが
昨年10月に買収によりグループ化している。
今回はこの株式譲渡が決算に大きく反映している。
しかし、ティー・ワイ・オーによれば、今中間期の決算は、円谷プロダクションの
ライツビジネスが当初予想を超える好調を維持しており、
同社の事業自体も業績へ大きく貢献している。
ティー・ワイ・オーの主要事業は広告映像事業、WEB事業、インターナショナル事業、
エンタテインメント事業、コンテンツ・ソリューション事業の5つから構成される。
このうちコンテンツ・ソリューション事業は前年比で売上減少となったが、
他の4事業は全て売上高を伸ばした。しかし、営業費用も増加しており、
広告映像事業もWEB事業も営業利益は減少している。
主要事業のなかで、エンタテインメント事業は、CG、アニメーション、キャラクター、
音楽などエンタテインメントコンテンツの制作を行う。円谷プロダクションも
ここに含まれることから、売上高は前年の24億3300万円から40億5500万円に急増している。
また、昨年は6300万円の営業赤字を計上したが、今期は4億1400万円の黒字である。
しかし、アニメ制作会社事業についえては、ハルフィルムメーカーが売上目標未達になり、
連結利益の減収要因になった。さらにゆめ太カンパニーについても、予定していた
検収時期が通期にずれたことで業績目標が未達であるとしている。
動画工房は好調に推移しているとしているが、アニメ制作全体では、伸び悩んだようだ。
またゲーム制作子会社3社についても、売上高、利益とも目標に達していないとしている。
ティー・ワイ・オーは、ゲームソフトの営業・宣伝・広告・販売の
新会社Genterpriseを立ち上げまた。今後、販売促進活動を強化する方針である。
一方、好調だったのはコンピューターグラフィックスのデジタルフロンティアで、
映画制作の大型案件受注などで、売上、利益とも好調である。音楽映像事業も堅調に推移した。
中間期は円谷プロダクション株式のバンダイへ譲渡、株式譲渡による
中間純利益への影響で、同社の予想を上回る好調となっている。
しかし、ティー・ワイ・オーの通期見通しは、現在精査中として当初予想からの変更は行わない。
今後修正があり次第速やかに公表するとしている。
animeanime.jp
http://animeanime.jp/biz/archives/2008/03/tyo_5.html ティー・ワイ・オー
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