http://www.pronweb.tv/newsdigest/img/080208/ando/ando_1.jpg ▲全高約24.5cm
http://www.pronweb.tv/newsdigest/img/080208/ando/ando_2.jpg ▲全高約12cmのミニサイズも近日発売予定
ビッグサイト西館2Fで目に付いたのが、優しい温もりを感じる「ドラえもんの、ちょうちん」。実際に
ギフト・ショーに出かけた多くの方の記憶に残ったことだろう。
この提灯を制作したのは、伝統的工芸品である岐阜提灯を製造する安藤商店。岐阜提灯は、
17世紀頃には尾張藩を通して幕府に献上されており、その後、骨細で薄紙を利用し、美しい絵が
描かれる現代の岐阜提灯の形に発展した歴史を持つ。
安藤商店でも岐阜提灯の高い技術を生かすべく、プラスチック製の霊前灯に代わる木製霊前灯
や、竹ひごを用いた提灯など、環境にも配慮した新製品の試作・研究を重ねている。
今回「ドラえもんの、ちょうちん」が実現したのも、こうした企業姿勢がキャラクター版権元の共感
を得たからだという。
「ドラえもんの、ちょうちん」は全高約24.5cm。乾電池を足元に収納するタイプだから安定性も良く、
タケコプター部分を持って簡単に持ち運ぶことができる。何より美濃和紙を通して発せられる灯かり
は柔らかさを感じるもので、癒しを与えてくれるはずだ。
この商品の希望小売価格は2625円(税込/近日発売予定)。恐らく、単純にコストを下げるだけで
あれば、和紙の質を抑えたり、海外工場で生産するなど、様々なアプローチが可能だろう。
ただ、そうした商品が、ギフト・ショーの会場で人々の記憶に残ったかは疑問が残る。
和紙の風合いと光量のバランス、使われる染料、そして提灯らしい緩やかな曲線。
それは日本人の好みに応じて長い時間を掛けて進化し、技術を蓄積したものである。
その技術を現代的なキャラクターと結びつけ、ブースの前を通る来場者を立ち止まらせるのセンスは、
やはり巧みの技としか言い換えることができないと思うのだ。
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