三陸鉄道の女性運転士がモデルになった人気キャラクター「久慈ありす」。玩具会社の
人気フィギュア(人形)シリーズの一つとして06年にデビュー、いまも人気を集める。
「これを集客に」と、人気にあやかり売り上げ増につなげたい三鉄だが、他社が制作した
商品のため、独自の活用は難しい。それでも、ありす人気に何とか「便乗」できないかと、
担当者らは頭をひねっている。
「久慈ありす」は06年春、玩具製造会社「トミーテック」の商品として誕生した。同社が
全国の女性運転士をモデルにしたフィギュア「鉄道むすめ」シリーズの一つで、三鉄の制服が
忠実に再現されている。
同シリーズは鉄道ファンやコレクターの人気を集め、携帯電話のストラップやキャラクターを
もとにした小説など、商品は15種類を超える。
大量生産されず、希少価値も高い。06年春に三鉄で「久慈ありす」のフィギュアを販売した際には、
8体4千円という値段にもかかわらず、多くの愛好家らが買い求めた。昨年11月にはキャラクター
ソングのCDも発売。三鉄が仕入れ、久慈など主要駅の売店においた100枚は、ほぼ完売したという。
三鉄は、せっかくの人気キャラクターをPRにつなげたい考えだが、社名などの使用を許諾した
立場にすぎないため、権利などの問題が絡み、このままでは独自の商品開発は難しい。
モデルとなった女性運転士が退社したため、キャラクターとセットにしてPRに活用することも
厳しくなったという。
同社企画開発課の冨手淳課長は「ありすは三鉄のイメージとは正反対のキャラクターだから、
そのギャップがいい。何とかありすを使った新しいPR方法がないか、考えているところです」
と思案顔だ。
asahi.com
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