米国のポップカルチャー業界情報企業ICv2のICv2ガイド#50(アニメ・マンガ)の
調査によれば、2006年9月から2007年10月まで1年間のアニメDVD売上数は
前年比で20%減少した。
ICv2は、これにはジェネオンエンタテインメントン(USA)の2007年10月の
アニメDVD流通市場からの撤退は考慮されていないとしている。このため調査期間を
2007年1月から12月に変えた場合は、減少幅はさらに拡大すると見られる。
また、ICv2は2007年のトップ10作品も挙げているが、1位が『アフロサムライ』だったほか、
2位以降には『ポケットモンスター』、『ドラゴンボールZ』、『NARUTO』などが続いている。
日本で評判の高かった『涼宮ハルヒの憂鬱』は10位にランキングされた。
今回のICv2の調査結果の数字はかなり大きく、これまで考えられてた以上に
日本アニメDVD市場縮小が続いていることを示した。昨年(2006年)のアニメDVD市場の
落ち込み幅は比較的緩やかであったことから、一部では市場の縮小は
下げ止まったとの見方もあった。
しかし2006年は、大ヒットになった『ファイナルファンタジーZ アドベントチルドレン』と
『ハウルの動く城』が市場を支えていただけで、実際には市場の縮小が続いていたとの
見方のほうが正しいかもしれない。
2007年の市場縮小で、米国のアニメDVDの流通企業の経営に対する影響も無視できない。
売上数量で20%減少となると、利益面での落ち込みはさらに厳しくなるからだ。
2007年には幾つかの企業が人員整理に踏み切っているが、
こうした動きがさらに続く可能性が強い。
またICv2が挙げたトップタイトルの上位作品は、『アフロサムライ』や『ポケモン』、
『ドラゴンボール』とコアなアニメファンというよりも、
やや広めのファンを意識した作品が多い。
『攻殻機動隊 S.A.C SSS』や『Hellsing Ultimate』などの作品もリストにあるが、
やはりコアなアニメファンのDVD離れが続いていると考えるのが正しいだろう。
現在の市場の下方トレンドがこのまま続けば、今後米国のアニメDVDの市場が
マニア向けの作品を中心にほとんど姿を消す可能性もある。
そうならないためにも、インターネット上の違法配信の問題や大手量販店に依存する
流通構造の問題を超える新たなビジネスモデルが必要とされている。
animeanime.jp
http://animeanime.jp/biz/archives/2008/01/2007dvd20ic2.html ICv2
http://www.icv2.com/articles/home/11776.html http://www.icv2.com/ 10. Melancholy of Haruhi Suzumiya
海外でもハルヒは売れてるんだな