米国のキャラクターライセンス管理の4キッズエンタテイメントは、2008年から
イギリス、ドイツ、フランス、イタリア、スペイン、北欧諸国の西ヨーロッパの
広い地域で、日本アニメ『古代王者 恐竜キング』の放映開始をすると発表した。
イギリス、北欧、スペインがJETIX、フランスがフランス3とカナルJ,ドイツがRTL2、
イタリアがメディアセットと、いずれも各国の大手局での放映となる。
このためヨーロッパ全域で、かなり多くの視聴者獲得が期待できる。
『恐竜キング』は、日本のサンライズが制作したアニメ番組で、対戦型の
アーケードカードゲームと連動している。大ブームを巻き起こした『甲虫王者ムシキング』
が開拓したゲームスタイルだが、『ムシキング』以降最も成功した。
『ムシキング』はかぶとむしに馴染みがない欧米での市場開拓は困難として、
両地域への導入が見送られたとされる。世界中の子供に人気が高い恐竜をテーマにした
『恐竜キング』は、日本だけでなく海外パートナーからも高い期待を背負っている。
4キッズは、米国では昨年9月から『恐竜キング』を、土曜日朝の米国の子供たちの
ゴールデンタイムに地上波局FOXで放映を開始している。テレビの視聴率は堅調で、
同社は『恐竜キング』のビジネス展開に自信を深めている。
また、今月開催されるテレビ番組のトレードショーNATEPを前に、
アメリカとヨーロッパ以外の地域で同社がライセンス管理をする
カナダ、オーストラリア、ラテンアメリカの展開についても契約を進めている。
4キッズエンタテインメントは、昨年10月から大規模プロジェクトである『Chaotic』の
カードゲームを北米で展開している。しかし、インターネットを利用したゲームの
インフラの遅れでビジネス展開が遅れたのに加えて、ビジネス展開後も
動作環境の問題から現状で『Chaotic』は苦戦気味である。
一方で、それに平行して始まった『恐竜キング』は、
視聴率は堅調でビジネス展開にも期待を持たせる。
ゲームの展開がアーケードゲームを設置しているアミューズメント施設に依存するため、
アミューズメント施設が日本より少ない米国での展開にやや不安はある。
それでも『ポケットモンスター』や『遊戯王』で大きな成功を収めた同社にとっては、
ビジネスチャンスがあるに違いない。4キッズエンタテイメントのCEOである
アルフレッド・カーン氏は、昨年ニューヨークで開催された
ニューヨーク・アニメ・フェスティバルのビジネス討論会で、
「日本アニメ(のブーム、ビジネス)は終わった。」と発言して物議を巻き起こした。
しかし、オリジナルコンテンツの開発がなかなか進まない4キッズにとっては、
依然日本アニメに収益を依存しなければならない状況が続きそうだ。
animeanime.jp
http://animeanime.jp/biz/archives/2008/01/_20084.html 4キッズエンタテイメント
http://www.4kidsentertainment.com/ 古代王者恐竜キング公式サイト(米国)
http://www.4kids.tv/show/dinoking 古代王者恐竜キング公式サイト(日本)
http://kyoryu-king.com/